143本目 ノロイ
映画レビュー/概要
143本目 ノロイ2005年
監督:白石晃士
主演:村木仁
評価:★★
東京にある一軒家の火災が起きた。
だが、その火災の原因は不明であり、家主は被害に遭ってなかった。
その家の家主である小林はおそらく生きているものと見られるが、消息は不明。
彼が居酒屋で置いていった謎のノート。
そこには、恐るべき内容が書かれていた。
ホラーとコメディの境
『貞子VS伽椰子』や『こわすぎ!』シリーズを生み出すことになる、白石監督を語る上では外せない一作。だが、意味不明すぎるシーンがあったり(ストーリー的な意味はあるけど、ちょっと次元が逸しているため付いていけない)、これはコメディ?と捉えてしまうことが出来る部分もある。
そのセンスこそ、後年の作品に繋がっていくのだがそれはまた別の回に。
モキュメンタリーホラーとして作成された映画であるが、考えてみれば日本でモキュメンタリーホラーの映画というのは中々無い気がする。
海外では腐るほど作られたモキュメンタリーであるが、映画ではなくビデオ作品として作られたものは『ほんとにあった呪いのビデオ』に代表されるようなレンタルDVD屋に並ぶ作品くらいなものである。
そう考えればこれは先進的な作品と捉えることもできる。
でもやっぱりここは白石節が非常に効いている。怖いというより、笑えてしまう。
”ノロイ”を綴ったモキュメンタリー
失踪を遂げたディレクターが作成したもの。それは、”ノロイ”という作品であった。
その内容はあまりにも強烈であり、謎めいたシーンも多い。
鳴海としては、一番最後のシーンが非常に印象的である。
印象的といえば様々にあるが、アレほど絶望感漂ようシーンを見せられると、恐怖を超えた何かに昇華するのだとこの映画が証明している。
上述で笑えると表現したが、そのギャップで後半のシーンが恐ろしく思える。
これこそやはり白石監督作品である。
とはいえ、個性爆発なホラー作品であるため、海外ホラーやJホラーの鉄板的な恐怖がお好きな人には中々勧めにくい作品であることは間違いないのである。
「なんでそんな言い方できんだって聞いてんだよ!!」
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