映画レビュー/概要

195本目 死霊のえじき/Day of the Dead
1985年
監督:ジョージ・A・ロメロ
主演:ロリー・カーディル
評価:★★★★

死者と生者の数が逆転した世界。
地下軍事施設で研究を続ける者たちが居た。
その研究所では、ゾンビに対する”有効策”を求める軍人が、博士へと高圧的な態度を取る。
それに対し結果を求める博士は、ゾンビを飼いならすことを試みていた……。




知的ゾンビの原点

ゾンビは人を襲い食べる、のろのろ歩く、などのイメージがある。
前作までのロメロ作品も同様で、このイメージが強い。
後年では走るゾンビなども登場するが、今作で一番特徴的なのは、”知能のあるゾンビ”だ。

ゾンビが知能を持っていると、極端に怖さが軽減されてしまうのだが、全部のゾンビが知能を持っているわけではない。
研究対象のゾンビだけが銃を使える程度に頭がいいということなので。
その設定を使って皮肉を描くのだから、ゾンビの扱いに長けてますよね、ロメロさんは。

カルト的人気はまだまだ続く

ロメロ監督は、2000年以降もゾンビ映画を撮り続けましたけど、未だにこの初期三部作は人気が高いですよね。
それも納得の面白さなので、それについて否定するどころか、むしろ肯定派です。本当に面白いゾンビ映画です。

ゾンビ映画のテンプレートを彼が作ったと言っても過言じゃありません。
今作でも描かれている、人間の醜い内輪もめ(ゾンビだからけなんだからそんなこと言ってる場合じゃないでしょ!)。
こういった部分でやきもきしても、ゾンビが全てスッキリさせてくれる。ある種のヒーローですよね(笑)

今更言ってもしょうがないと思いますけど、グロテスクな作品が苦手な方にはオススメできません(後半で言うな!!)。
ゾンビのお食事シーンは鮮明に描かれておりますので、とても自分が食事中に観るにはまったくもってオススメはできません。

そういうのに耐性がある方はご鑑賞ください。





「俺の肉で喉詰まらせやがれええええ!!!  --ローズ」

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