映画レビュー/概要

203本目 28日後…/28 Days Later
2002年
監督:ダニー・ボイル
主演:キリアン・マーフィ
評価:★★★★

動物愛護活動家が、動物で違法な研究をしていると思わしき研究所に押し入った。そこに居た研究員は、チンパンジーが危険な感染症にかかっていると警告するが、活動家達はチンパンジーを檻から出してしまう。
檻から出たチンパンジーは一人の活動家に襲いかかる。
苦しんだと思いきや、他の活動家を次々と襲い出すようになる。

その事件から、28日後……。



走るゾンビの恐怖はここにも

ドーン・オブ・ザ・デッド』で走るゾンビは世界的に有名になったと思うが、その前に”走るゾンビ”を描いている映画があった。
今作はウイルスにより感染者が次々と人々を襲うようになるという設定のため、厳密に言えば死人が復活するゾンビタイプとは少し違う。
だが、次から次へと感染者が増え、隆盛を誇る街が跡形も無く崩壊していく様は、終末を連想させる見事なものだ。

そして、単に怖いだけではない。
ゾンビ映画お得意の、ゾンビが怖いのか、それともそれを殺し生きながらえる人間の方が怖いのか、というアレだ。
後半の目玉にはなってくるが、自業自得ってあるんだなーとしみじみ……。

ゾンビに襲われる恐怖はどんなゾンビ映画でもよく描かれることだが、この作品は、愛する人をも手にかけなければならなくなる描写が非常に印象強く残っている。それがまた……。

最速の絶望

凶暴化が始まるまでの時間、約10秒。
このスピードで感染してしまっては、治す手立ても無ければ別れの言葉すらかけてあげることができない。

ゾンビは殺すしかなくとも、それが自分の愛する人だったら?

ためらわずに殺せるかどうか悩んでいる暇はない。
たった10秒以内に豹変し、自分を襲ってくるのだ。
そんな状況の中、主人公たちは荒廃した街をさまよい、いつ襲われるかもわからない恐怖と戦う。

自分だったら絶対にこんな世界に居たくない。無理……。

良質なホラー映画ですが、心臓に悪い人はお控え下さいませ。





「感染した人は10秒以内に殺すこと。  --セリーナ」

#鳴海の一人でキネマ
#28日後…
#ゾンビ
#映画レビュー