映画レビュー/概要

207本目 エクソシスト3/The Exorcist III
1990年
監督:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
主演:ジョージ・C・スコット
評価:★★★★★
目次
  • 評価:★★★★★
  • 感想:1を超えるとは言わないまでもめちゃめちゃ好き



  • 評価:★★★★★

    あまりにも有名すぎる『エクソシスト』。
    あまりにも無名になってしまった『エクソシスト2』。
    2作目の出来に怒った原作者が、自らメガホンを取った。
    「あんなのエクソシストなわけなかろうが!!!」
    と、パワフルなことに自分で続編を作る始末。
    ぶっちゃけ、個人的には2作目はシリーズ中一番面白くないと思っているので、原作者自ら俗念を作ってくれたのは本当に良かった。

    作り上げたかったものを凝縮させた3作目。
    1作目にも登場してたキンダーマン警部が主役となり、猟奇殺人事件から犯人を追っている最中、精神病院で出会うはずのない人物と出会ってしまう、というもの。
    このストーリーだけでも胸熱なのだが、最高なのは”彼”の演技です。

    ブラッド・ドゥーリフが最高すぎる

    カラス神父の中に存在する一人の魂、双子座殺人鬼。
    彼を演じるのはブラッド・ドゥーリフ。
    その演技には恐ろしさと美しさを感じさせる。
    この映画のおぞましさをほとんど表すのは彼の演技であり、心を恐怖させるという1作目に通じる演出は最高!!!

    実際にカラス神父中心に物語が進んでいくのだが、彼の中に巣食っている、という演出で見た目が別人に変わる。
    それが、双子座殺人鬼役であるブラッド・デューリフ。
    有名所で言えば、『チャイルド・プレイ』のチャッキーの声兼チャッキーになる前の殺人鬼(※ここでも殺人鬼)、『エイリアン4』のドクター(※クイーンの子であるニューボーンを溺愛?しちゃった変人博士)など。

    今作ではある種メインとも呼べる立ち位置である、双子座殺人鬼。
    キンダーマン警部と話を続け、突如豹変するシーンは、ただドッキリさせるだけではない。
    とにかく、彼の1カットごとに、感情が伝わってくるから芸術もの。
    泣き、悲しみ、怒り、喜び。
    それをシーンに使い分けて全て表現できるのだから、拍手喝采もの。
    鳴海が俳優の方をここまで大絶賛するのは中々珍しいと、自身で文章を打ち込んでいても思うレベルです。

    DVD発売までどれほど待ったか あまりにも観たかった3作目。
    実は、DVDとブルーレイが発売されたのはつい最近(最近って言っても、確か2015,6年くらい前?)のこと。
    海外では販売されていたが、プレミア価格でしか売っていなかったため、観賞することができずにいました。
    予告を観るとあまりにも面白そうで、期待に胸を膨らませていたもんですが、これまた本当にドハマリ。

    次に起こるであろう展開を予期させ、それをドッキリだけで終わらせるのではなく想像力を描き立たせるシーンがいくつもあり、最高すぎる。
    襲われるかな?と思ったシーンのあとに刺さるような恐怖演出。
    ただの殺人ではなく、想像力を掻き立てられるおぞましい殺し。
    そして、最後はほっと一息付く間もなくエンディングへと向かう怒涛の展開。

    どこのシーンも、観ていて飽きることがない。
    1作目よりもべた褒めしまくっている気がしますけど、鳴海としては1作目に並んで面白いとオススメしたくなるんですよこれが。

    是非ご覧頂きたい。





    #鳴海の一人でキネマ
    #エクソシスト
    #映画レビュー