24本目 ソウ5/SAW 5

2008年
監督:デヴィッド・ハックル
主演:トビン・ベル
評価:★★★

※ネタバレアリ!

『ソウシリーズ』5作目。今度のソウは、いままでのネタバレ編。
「あー!そうだったんだ!」が沢山ある代わりに、いままでみたいなオチの爽快感は微弱。




集められた5人、終わらないゲーム



今回のテーマは、”いままでのゲームはどうやって作られていたのか?”が焦点。
特に、キーパーソンとなる人物達の過去や経歴がどんどん明らかになってくる。ゲームから生還したストラム捜査官がその道筋を追う形式。

それはそれで視聴者が知りたいことだし、面白い部分ではあるけれども、そうなると本筋で行われているゲームの存在感が必然的に薄くなってしまうことも否めない。

「1~3までは主にこんな感じでやってたんだ。ふ~ん」ていうのと、一番気になるのは『ジグソウの遺品』。
死んでもここまでゲームを動かし続けているんだから、余程のモノに違いない。

そして6~7までで無くてはならない存在となったホフマン刑事。
彼がどうしてジグソウの後継者になろうとしたのかが明らかになる。
言ってしまえば彼は報復のために、ジグソウを利用したにすぎないわけなので、正直言ってジグソウのことはどうでもいいのかもしれない。

とうとう対峙したジグソウとホフマン。彼とゲームを行うわけだが、どうにもシンプルすぎるし、犠牲を払っていない。
もうここまでくれば、目の肥えた視聴者の皆様わかっていると思う。
アマンダの時と同様に、ジグソウのゲームは一度で終わるとは限らない。

ジグソウ自身が、その者にゲームが必要とあれば何度でも行う。それが別の人物のゲームと重なろうとも。

ここで間違っていけないのは、これもまたジグソウが作っていくパズルの一欠片にすぎないということ。

4つのトラップのうち…



最後の一つだけは、本当に目を背けたくなる。『ソウシリーズ』で3作目が一番グロテスクなシーンが多いで賞(鳴海の中で)に輝いたが、この作品も引けを取らない部分がある。
それは、4つ目のゲーム。

流した血の量によって、生還することができるようになる”血の犠牲”。
自分の手が切り刻まれ続けても、生き残るためにずっと血を流さなければならない。

この手のシーンはいつも”自分だったらどうなるか?”を想像してしまうので、画面から視線をずらしてしまいがち。

そして山場に来るストラムの死に際。
ひえぇ………。圧死も嫌だああああ!!!





トラップと関係無いけど、一番残念なのは、唯一『ゲームオーバー』の台詞が無い。





「俺は喉に穴を開けたんだぞ?  --ストラム」

#鳴海の一人でキネマ
#ソウ