映画レビュー/概要

320本目 パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉/Pirates of the Caribbean:On Stranger Tides
2011年
監督:ロブ・マーシャル
主演:ジョニー・デップ
評価:★★★


”生命の泉”という、不死を得られる泉の存在を知ったジャックは、その泉を目指そうとしていた。
だが、生命の泉を欲しているのはジャックだけではなかった。
かつての友であり敵であるバルボッサ、そして海賊に恐れられる海賊として有名な”黒ひげ”。

三者が”生命の泉”を狙い、船を進める。
果たして、一番最初にたどり着くのは……。



シリーズ四作目。ジャックも四度目。

パイレーツ・オブ・カリビアン ワールドエンド』で一旦の終幕となったパイレーツ・オブ・カリビアンシリーズがカムバック!

とっくにブームが去った後ではあったが、やはりそこはジャック・スパロウ。
例え彼が海の上じゃなくても、ロンドンに居ても楽しませてくれることに変わりはない。

ただ、前作まで登場していたウィル・ターナーとエリザベス・スワンが居ないというだけで、「あぁ、これはやっぱり今までとは違うんだ」と思わせられてしまう。
ジャック中心で進んでいた物語だが、その他の面々が居ないだけでどことなく違う作品だと感じてしまうのは、個々のキャラクターがそれだけ作品に対する影響を与えていた証拠でしょう。

では、今作はいかに。

結局はそれ

ロンドンで親父さんから「生命の泉はヤバい。呪われているからやめとけ」と忠告されるも、そんなことで止めるジャックではない。
国のお偉方から目をつけられようが、元恋人が執拗に追ってこようが関係ない。

彼は自由に生きる、それだけ。

とまぁ、ジャックはいつもの通りなんですけど、周りがいつもと違いすぎて作品全体の違和感になっています。
新しいものを受け入れたくないというわけではないんですが、”ゾンビ”やら”人魚”の下りがどうもスッと入ってこなくて。
これは単純に好みの問題なんですかね?

どこか世界観から浮いてしまっているこの引っ掛かりが、最後の最後まで歯に挟まったレタスみたいな感じのままで終了してしまうので、★3つの評価にしています。

そしてもう一つ大きな要因が。




黒ひげさん……。

一作目の敵であるバルボッサ今作まで皆勤賞の悪役兼相棒。
二作目と三作目のデイヴィ・ジョーンズは悪役も悪役を突き通したキャラでした。
ですが、四作目の黒ひげさんは、隠居生活しているお爺さんみたいな感じで、表立って動くのは基本娘。

悪役らしいシーンの見どころは勿論ありますが、娘のシーンが多いことから、焦点が合わないんですよね。
圧倒される程かというとそこまででもないですし。

もっと絶体絶命になるくらいの強さを持っていたら別だったかもしれないんですけど。

そんなこんなで、やっぱり悪役って大事なんだなと。





「今の見たか?二度とやらないからな。  --ジャック・スパロウ」

#鳴海の一人でキネマ
#パイレーツ・オブ・カリビアン
#映画レビュー