映画レビュー/概要

319本目 パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド/Pirates of the Caribbean: At World's End
2007年
監督:ゴア・ヴァービンスキー
主演:ジョニー・デップ
評価:★★★


ポートロイヤルで戒厳令が敷かれ、海賊とその仲間たちが次々と絞首刑に処されていった。
処刑場で”招集の歌”を歌う少年に合わせて、囚人たちが歌い出す。

一方、クラーケンに飲み込まれてしまったジャック・スパロウは、一人果てしない世界で幻覚を観続けていた……。



三部作完結編

パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち
パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト
に続く三作目。

前作でクラーケンに飲み込まれてしまったジャックを助けに行くウィル達一行。
そこから抜け出したのはいいけれど、ベケット卿が好き勝手やってるわ、肝心の海賊たちは自分のことしか考えていないし、めちゃめちゃな展開に。

必要なアイテムが揃った時、神が海賊たちに救いの手を差し伸べるが果たして……。

いや、果たして……じゃなくて。

パイレーツシリーズらしい奇っ怪さは確かにあるんですけど、あれが助けになったかというとちょっと謎。

風向きがとか、フライング・ダッチマン号と相対するにはこれがちょうどよかったとか、考えていけばわかるところは多いとは思いますけど、もっと直感的にわかりやすい助けでも良かったような……?

もっと魅力的な海賊が集まって、『ロード・オブ・ザ・リング』をも超える最終決戦が行われるかと思いきやそこまででもないし。
ジャックとデイヴィ・ジョーンズの一騎打ちは観ていて面白いんですけどね。

ワクワク感は途中で多いんですが、その分ちょっとがっかりしてしまう所がぽつりぽつりと出てきてしまうので、手放しでオススメするのも難しいような気がします。

三作目としてキレイに締めてはいますが、やっぱり一番キレイに締めているのは一作目だったなー……で終わってしまうのが残念。




肝心のキャプテン・ジャック・スパロウさんは??

前作でクラーケンに飲み込まれてしまったから、登場するのはやっぱり遅い。
しょうがないといえばしょうがないんですけれど、彼の居ないパイレーツ・オブ・カリビアンの時間はなんとも寂しい。

その寂しさを埋めるように、バルボッサとの掛け合いで鑑賞者を楽しませてくれるのはGOOD!

コミカルなキャラクターがぶれることなく、最後までしっかりとジャック・スパロウを演じきったジョニー・デップには大きな拍手を贈りたい。

映画史の中でも濃ゆいキャラクターを残してくれたことが一つの財産になったかのよう。
折角出てきたジャック・スパロウも今回で見納め。

「いやー、ついに終わっちゃいましたね、パイレーツ・オブ・カリビアン」

なんて言っているのもつかの間。

次回は四作目のレビューです。





「全ては、利益のため……。  --ベケット卿」

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