映画レビュー/概要

342本目 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団/Harry Potter And The Order Of The Phoenix
2007年
監督:デヴィッド・イェーツ
主演:ダニエル・ラドクリフ
評価:★★★★


あらすじ
夏休み、路地をダドリーと歩いているハリーの前に、吸魂鬼が現れる。
魔法を使い撃退したハリーだったが、人間界で魔法を使ったことが問題となり、魔法省から退学を言い渡される。
だが、ダンブルドアとの話し合いの結果、退学は免れることに。

復活したヴォルデモート卿の消息がわからないまま時間が過ぎていくが、確実に魔法界に災いをもたらすとして、ハリーとその仲間達は学校の授業とは別に、訓練を始めることに……。


王道ファンタジーの5作目

ついに5作目を迎える、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の続編となる不死鳥の騎士団。
前作で復活したヴォルデモート卿が裏で暗躍する中、ハリー達は来るときに備えて準備を進めていく……というもの。

ダークな雰囲気は更に深まり、成長したハリー達が大人顔負けな行動力をどんどん見せていく。
どうやら原作で描かれていたサイドストーリーが多数削られており、本編の物語にフォーカスした形になった模様。
本を読んだのは『ハリー・ポッターと秘密の部屋』までなので、3作目以降の物語は全て映画で知った形になります。

賛否はあるかもしれませんが、鳴海としては推していきたい一作となりました。

どこの世界のマスコミも似たようなもの

真実を伝える、というのは非常に難しいものですなぁ。

なんか、ハリー・ポッターのレビューとは思えない書き出しですが、ご覧になられた方であればおわかりいただけるかと。

ヴォルデモート卿は復活したというのに、その姿を世間に見せないお陰でハリーとダンブルドアはただの嘘つき扱い。新聞からも圧力をかけられて気が滅入る展開に。
ただの嘘つきは問題ですが、それを見抜く力を持つというのは非常に大事ですね。

特に、SNSが発達している今の時代だからこそ、こういった力を養っていくことこそ大事かもしれません。

なんか、魔法の世界とちょっと外れたお話になってしまいました。

それはさておき、嘘つき呼ばわりされてもハリーは友人たちと共に技を磨いていくわけです。
アンブリッジへのヘイトが(観ている人も)高まる一方、こうした鍛錬を積み重ねていくストーリーは観ていて気持ちがいいものです。
ハリー・ポッターシリーズとしても後半ということで、最終戦への期待も高まります。

初期に見られた謎解きのような要素よりも、バトルファンタジー系の様相を呈していくハリー・ポッター。ヴォルデモート卿との最終決戦も目の前に。

みんな大好きシリウスさん

何度となくハリーを助けてくれるシリウスさん。
昔から大好きなゲイリー・オールドマンが演じているこの役ですが、元々彼は悪役系が多いイメージが鳴海の中であっただけに、こうした親切な人を観るのは新鮮な気持ちになりますね。

プロットに必要な時、必要なだけ情報を提供してくれる彼が最後の最後まで肝になるわけですが、そういうキャラだからこそいつか悲惨なラストを遂げてしまうのではとハラハラしてしまうわけです。

序盤の疑い、中盤の準備、終盤の戦いと、見ていて程よい緩急があるため、非常に見やすい一作になっているかと。
物語として大きな進展があったという程の物語ではありませんが、今後のために必要な部分であることに違いは無いので、決して飛ばさずに観ていただければと思います。





「僕は負けない!  --ハリー・ポッター」

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