映画レビュー/概要

339本目 ハリー・ポッターとアズカバンの囚人/Harry Potter And The Prisoner Of Azkaban
2002年
監督:アルフォンソ・キュアロン
主演:ダニエル・ラドクリフ
評価:★★★


あらすじ
また一年が過ぎ夏休み。帰省したハリーの元に、今度は意地悪なマージおばさんが現れる。
かっとなったハリーはマグルの世界で魔法を使い、そのまま魔法世界へと逃げ込む。
勿論、マグルの世界で魔法はご法度であるが、魔法大臣のコーネリウスからはお咎めなしの結果となった。

夏休み終盤、ロンやハーマイオニーの一家と会い、夏休みの最後を楽しんでいた。
しかし、そんな時アズカバンから一人の囚人が逃げ出した。

彼は、ヴォルデモート卿の手下の一人とされ、ハリーの父を裏切った人物であった……。


王道ファンタジーの3作目

ハリー・ポッターと秘密の部屋』の続編となるアズカバンの囚人。
今回から監督は変更され、新たな物語が進んでいきます。

前作までは全年齢ファンタジーって感じだったんですが、今作からはダークさが徐々に滲み出してきます。

ハリーの父と友人であったシリウス。
そして”とある死”を避けるために時を駆けるハリー達一行など、ハリー・ポッターの世界に新たな一面を見せてくれます。

果たして、この先に待ち受けているものとは何か……。

面白いんだけどチート要素が……。

映画がどうのっていうより、元々の設定と物語なので絶対にひっくり返すことのできない部分の語りになります。
当然ながらこれは肯定的な意見であることを前提に進めていきます。

”逆転時計”というチートアイテムが校長より与えられ、事件をうまいこと修正していくことができるんですけれど、ここのアイテムがあまりにも便利すぎませんかね??
魔法云々を超えて解決している感が強く、鳴海としては楽しんでいると同時にちょっと冷めてしまうんですよね。
これがSF映画ならまだしも、ファンタジー溢れるハリー・ポッター。
そんなに簡単になんでも解決できそうなアイテムで話を進めてしまっては、なんでもいいじゃないか……となってしまうところ。

アズカバンの囚人をベストに数える人も居れば、鳴海のように首を傾げる人も居ます。
まぁ、何度も言いますがエンタメ作品としてはいつも通り楽しめます。

ただ、全年齢ファンタジーと大人向けファンタジーの境目のような部分に位置するので、ちょっと違和感があるんですよね。
先述の”逆転時計”の下りもそうですが、大人になっていくハリーの描写は正しいながらも、「そんなキャラじゃなかったのになぁ」と、思い出補正がかかってしまうこともあります。

新キャラクター達はみんな魅力的で、特にシリウスなんてみんな好きに決まっているじゃないか!!と言いたくなるほど好き。

スネイプ先生の扱いも、今までのクールなイメージが少し損なわれしまう部分もあるので、やっぱり違和感。

当然オススメしますが、こういうところで一々気になってしまうんですよね……。
逆に言えば新鮮さはあるので、やっぱり楽しいことに間違いはないです。

なんか、ただの天の邪鬼な気がしてきた(笑)

今回は心優しき黒魔術先生

闇の魔術に対する防衛術を教えてくれる先生は、いつもろくな人が居ませんでした。
一作目ではハリーを殺そうとするし、二作目ではただのナルシスト。
しかし今作は、そんなジンクスを破っての優しき先生。

ハリーのために裏であれこれと動いてくれるという、実は悪いことをしていたんじゃないいか?と疑ってしまうようないい先生。

狼男である彼は、今後の作品にも再登場し、とある作品で出た時のお話についてはあれこれと皆さんにお伝えしたい事項があります。
ここで話しちゃうと先の楽しみが無くなってしまうので、あくまで記述は先延ばしに。

これはまた、先のお話ということで。





「彼は僕を殺す気だ。  --ハリー・ポッター」

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