映画レビュー/概要

322本目 バットマン・ビギンズ/Batman Begins
2005年
監督:クリストファー・ノーラン
主演:クリスチャン・ベール
評価:★★★★


両親を殺されたブルースは、殺人犯に復習を果たそうとする。
だが、街に巣食う巨悪の差し金で殺人犯は殺されてしまう。

正義など取るに足らないものだと考えたブルースは流浪の旅に出る。
旅先で”影の同盟”と呼ばれる組織と出会い、悪と戦うための術を身につける。

ゴッサムシティに戻ってきた彼は、街に潜む巨悪と戦うために準備を進めるのであった……。



新生バットマン登場

『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』以来、しばらく実写映画化されていなかったバットマンが、クリストファー・ノーラン節前回で復活。
その暗い世界観は賛否を生んだが、シリアステイストとリアルテイストが融合したバットマンは最終的に概ね好評として結論付けられた。

それまでのヒーロー映画と言えば、ダークな世界観がありつつも、コミカルであったりコメディさが感じられるシーンが多かったんですが、今作は色で言うと完全に”黒”。

誰もがハッピーに終わることのできる結末なんていうのはとうに過ぎ去った、というある意味世相を反映しているかのような世界。

「ヒーロー映画は明るくてなんぼじゃ!」と思っている人には合わないかもしれないんですが、鳴海としては最高に好きなヒーロー映画にランクインですね。

魅力的なキャラの数々

ストーリーとしては、バットマンがいかにして誕生したのか、というビギニングもののそれなんですけれど、ブルース・ウェインという金持ちの男がいかにしてバットマンになるのかを濃く描いているので、これがまた面白い。

正直言うと、”影の同盟”の下りはそんなに面白いって程よいしょできるものではありません。どちらかというと、敵役となるスケアクロウをもっと掘り下げて欲しかったなーっていうところはあります。

ただ、誰もかれも忘れない印象は付いています。物語としての絡みでブルースという人間を歴史に刻むにはもってこい。
特に好きなのはアルフレッドですが、プロットが必要とすればなんでも揃えられるのはちょっと万能すぎる気がしないでもないですけどね(笑)




先述の通り

これはバットマンがどうやってゴッサムシティで活躍するようになったのか、というところに焦点が当たるので、後半はもう少しスケアクロウとの戦闘シーンが多くても良かったのかなと。

結構好きな人も多いみたいですし、このままで終わらせてしまうのは非常に勿体なかったですね。
そこのバランスを取るのが難しかったとは思うんですが。

重厚なストーリーを堪能し、最後には”ジョーカー”を示唆して終了。次回作へのワクワクも残しつつ幕を閉じるので、リブート一作目としては非常に高評価です。

三部作で終了するので、MCUのようにあまり長く追いたくないという人にもオススメできます。

是非観てみてください!





「人は何故落ちると思う?這い上がる術を身につけるためだ。  --トーマス・ウェイン」

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