63本目 リング
63本目 リング
1998年
監督:中田秀夫
主演:松嶋菜々子
評価:★★★★★
鳴海のトラウマ・オブ・トラウマ。
この映画が幼少期に生まれたことを恨むレベル。
双璧となる最恐の呪いが後年登場するが、ジャパニーズホラーと言えばリングと呼ばれるほど、ホラー界に大きな影響を与えた。
原作があることは大変有名な話だが、実はこの作品が誕生する3年前(1995)に、フジテレビでドラマが制作されていた。
そちらの方が原作にほとんど忠実であるが、ホラー作品として歴史に名を残したのは劇場版リングである。
そもそも、VHSという言葉に対して馴染みの無い世代が多くなってきている。
VHSとはビデオテープのことであり、映像を記録しておく媒体の名称である。
こんな説明をする時代が来てしまうとは、当時の鳴海が考えられるわけもなく。
今で言えばDVDとかブルーレイがその役割を担っている。
そんな背景を知っていただいた上で、このリングを鑑賞していただかなければ、
「何あれ」
と、そちらに気を取られすぎてあまり怖がることができなくなってしまうかもしれない。
いや、実際にはそんなことはないのだが。
あまりにも現実とかけ離れたものであっても、想像によって恐怖を覚えることはあるだろう。
だが、その場所や人物が自分に馴染み深いものだとしたら?
一家に一台はあるであろう家電製品がその題材にされると、日本人の誰しもが非現実的ながらも、身近に感じられる恐怖に変貌する。
ただビデオを観ただけで殺されてしまう。
そんな馬鹿な話はあるか?
初めて観た人は、ちょっとした肝試し感覚で観たことであろう。
始まりはちょっと不気味だけど、その後出てきた若い頃の松たか子が可愛らしいし、テレビに映っているのは野球中継。
なんてことはない、ただの平凡なシーンじゃないか。
だが、そう思っていた人程心臓を抉られる気分を味わう。
今まであのような死に方をした作品を鳴海少年は観たことが無かった。
ちょっと怖いだけの雰囲気だと思っていたのに、表現するも恐ろしい表情をして死んでいた。
ただただ怖いのだが、主人公たちはその呪いから逃れようとヒントを頼りに謎を解いていく。
こういう謎解きものに、救いは付き物。
大抵のホラー作品で、バカな学生やアホな軍人は殺されても、こんなに善良な人達が殺されるわけがない。
実際に”彼女”が死んだとされる井戸へと辿り着く。
身の毛のよだつシーンが続いたが、主人公たちは救われた。
ほっとした後に、ヒロインの元夫の一室へとシーンは移っていく。
テレビが砂嵐で映らなくなったかと思うと、呪いのビデオに映っていた井戸。
そこから出てくる、手。
徐々ににじり寄ってくる白い服の女。
ゆっくり、ゆっくりテレビから出てくると、ゾンビの遅さとはまた違った恐ろしさを感じさせながら、畳を這ってくる。
そして、トラウマを植え付けることになった最後のシーン。
『貞子』の”眼”。
できればこのブログにそのシーンを貼りたかったところだが、もし画像を引用してしまうと、突然現れる貞子の恐ろしい表情に驚いた閲覧者が、怒ってこのブログを二度と観てくれなくなる可能性があったため自重しました。
こうして記述している間ですらあの当時の恐怖が思い出され、テレビに何か映るんじゃないかと怖くなってしまいます。
ジャパニーズホラーの女王はさすが、格が違う。
地デジのご時世なのに、突然テレビが砂嵐で映らなくなったら、すぐに部屋から飛び出して逃げてください。
きっと来る。
「竜司さんがして、私がしなかったこと……。 --浅川玲子」
#鳴海の一人でキネマ
#リング
1998年
監督:中田秀夫
主演:松嶋菜々子
評価:★★★★★
鳴海のトラウマ・オブ・トラウマ。
この映画が幼少期に生まれたことを恨むレベル。
双璧となる最恐の呪いが後年登場するが、ジャパニーズホラーと言えばリングと呼ばれるほど、ホラー界に大きな影響を与えた。
原作があることは大変有名な話だが、実はこの作品が誕生する3年前(1995)に、フジテレビでドラマが制作されていた。
そちらの方が原作にほとんど忠実であるが、ホラー作品として歴史に名を残したのは劇場版リングである。
来る、きっと来る
現代において”VHS”などというものは化石に等しい産物となってしまった。そもそも、VHSという言葉に対して馴染みの無い世代が多くなってきている。
VHSとはビデオテープのことであり、映像を記録しておく媒体の名称である。
こんな説明をする時代が来てしまうとは、当時の鳴海が考えられるわけもなく。
今で言えばDVDとかブルーレイがその役割を担っている。
そんな背景を知っていただいた上で、このリングを鑑賞していただかなければ、
「何あれ」
と、そちらに気を取られすぎてあまり怖がることができなくなってしまうかもしれない。
いや、実際にはそんなことはないのだが。
ビデオを観た7日後に死ぬ
ホラー作品がどうして人に恐怖を与えるのか?あまりにも現実とかけ離れたものであっても、想像によって恐怖を覚えることはあるだろう。
だが、その場所や人物が自分に馴染み深いものだとしたら?
一家に一台はあるであろう家電製品がその題材にされると、日本人の誰しもが非現実的ながらも、身近に感じられる恐怖に変貌する。
ただビデオを観ただけで殺されてしまう。
そんな馬鹿な話はあるか?
初めて観た人は、ちょっとした肝試し感覚で観たことであろう。
始まりはちょっと不気味だけど、その後出てきた若い頃の松たか子が可愛らしいし、テレビに映っているのは野球中継。
なんてことはない、ただの平凡なシーンじゃないか。
だが、そう思っていた人程心臓を抉られる気分を味わう。
得体のしれない正体を徐々に知っていく謎解きと恐怖
上述の松たか子扮する若い学生は悲惨な最後を遂げる。今まであのような死に方をした作品を鳴海少年は観たことが無かった。
ちょっと怖いだけの雰囲気だと思っていたのに、表現するも恐ろしい表情をして死んでいた。
ただただ怖いのだが、主人公たちはその呪いから逃れようとヒントを頼りに謎を解いていく。
こういう謎解きものに、救いは付き物。
大抵のホラー作品で、バカな学生やアホな軍人は殺されても、こんなに善良な人達が殺されるわけがない。
実際に”彼女”が死んだとされる井戸へと辿り着く。
身の毛のよだつシーンが続いたが、主人公たちは救われた。
ほっとした後に、ヒロインの元夫の一室へとシーンは移っていく。
テレビが砂嵐で映らなくなったかと思うと、呪いのビデオに映っていた井戸。
そこから出てくる、手。
徐々ににじり寄ってくる白い服の女。
ゆっくり、ゆっくりテレビから出てくると、ゾンビの遅さとはまた違った恐ろしさを感じさせながら、畳を這ってくる。
そして、トラウマを植え付けることになった最後のシーン。
『貞子』の”眼”。
できればこのブログにそのシーンを貼りたかったところだが、もし画像を引用してしまうと、突然現れる貞子の恐ろしい表情に驚いた閲覧者が、怒ってこのブログを二度と観てくれなくなる可能性があったため自重しました。
こうして記述している間ですらあの当時の恐怖が思い出され、テレビに何か映るんじゃないかと怖くなってしまいます。
ジャパニーズホラーの女王はさすが、格が違う。
地デジのご時世なのに、突然テレビが砂嵐で映らなくなったら、すぐに部屋から飛び出して逃げてください。
きっと来る。
「竜司さんがして、私がしなかったこと……。 --浅川玲子」
#鳴海の一人でキネマ
#リング
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