65本目 リング2

1999年
監督:中田秀夫
主演:中谷美紀
評価:★★★★

『らせん』とは別の世界線として描かれた今作。
ホラーとしての路線を非常に強く強調し、ジャパニーズホラーの恐ろしさを更に向上させていく。
”貞子”の恐怖を描き、これまた小学生にトラウマを植え付ける一作。
鳴海少年もまた、例外ではなかった。





”らせん”とは違うリングの続き

『リング』の貞子で、十分に恐怖というものを植え付けられた鳴海少年に追い打ちをかける。
小さい頃、『らせん』は観てもよくわからなかった。
だが、小さい子ほど、単純明快な”恐怖”というものは伝わりやすい。
今作では、ビデオを観て死ぬという設定は引き継がれているが、その恐怖とは別の恐ろしさを描いている。
だからこそ、怖いのである。

恐怖は伝染する

ビデオを観ていない人間が、その恐ろしい存在によって脅かされていく。
貞子は復活を望んでいたのかどうかは知るところではないが、とある実験の最中に復活しようとしてしまう。
その過程で出て来る井戸のシーンの恐怖と言ったらもう…………。
小学生が映画館で観ていたら号泣必至である。

海外映画でよくある、音でびっくりするとか、突然驚かせるという類ではない。
そこに何かが存在するかもしれない。でも、その実態が見えない。
雰囲気だけで恐ろしさを感じさせ、人を恐怖に陥れる。
それが、ジャパニーズホラーの真骨頂であり、この作品における恐怖の一つである。

鳴海少年がこの作品において一番トラウマになったもの

何が一番怖かったかって、”貞子”が出て来るところではない。
『リング』なんだから、貞子が一番怖いんじゃないの?ってなりそうなところだが、
そこは続編。単に同じキャラで二度も三度も驚いている場合ではない。
それで驚かせようという、監督の甘い采配は劇中に見られない。

貞子の母親が、ビデオのワンシーンで登場する。
中谷美紀が演じる(当然この頃は若い。凄く若い)高野舞は、フラッシュバックのような幻覚を目の当たりにする。
ビデオで行っていた人物が、現実で存在するかのように見えてしまうのだ。

鏡に向かっている母親。
それを観ている小さな頃の貞子。

超能力を使っていたずらをする貞子。
それを観て微笑む母親。

それが数回繰り返されると、母親は何故か高野舞の存在に気づく。
そしてその後………………




ふぎゃあああああ!!!!!!!!!!!!!!



っていう、トラウマシーンが出てきます。
観てない人は、怖いものに耐性がある人に限り見てみて下さい。

今でも拭えないトラウマの一つです。

海外ホラーでもトラウマ的な作品はありますけど、やっぱりこのシリーズはずるい。
怖いに決まってる。



そういうシーンが多いからこそ、今でも支持を得ている作品なんでしょう。


と、綺麗風にまとめて終わりにします。
くわばらくわばら…………。





「あなたはもう死んだのよ……。  --高野舞」

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