第二回マキシム最強決定戦の後から、様々な転機が訪れる。
それは、まさに誰も想像していなかった道。
自分自身も、このような形でイベントに携わることになるとは思っていなかった。
強さを得るよりも、イベンターとしての活動が多くなった時期のお話。


『淑女の社交場』というイベントが始まった時

2016年9月。
当初『レディース集会』的な、ちょいと別の意味合いで取られそうなイベントになりかけたことを、新たに参加した面々は初耳となるでしょう。
このイベントを企画してくれたのは、テルミ使いである8さんであり、運営として協力したのが鳴海である。
なので、一部の人からは「よくあの企画を考えましたね」なんて話をいただくが、鳴海が企画したものではないのです。
8さんと認識を持つようになったのは、2月のレディースプレイヤー限定イベントで対戦に関するアドバイスをあれこれしてから(言うてプレイヤーも協力してたから、そんなに喋ってはいない)。

淑女会について話が挙がったのは、なんと第二回マキシム最強決定戦の頃だ。
最強決定戦に参加してみるか悩んでいた8さんに、「ユーもこのお祭りに参加しちゃいなよ」と誘ったのが鳴海である。
少しでも多くの人に参加していただき、あのお祭り感を味わってもらえればと勧誘したわけだが、実際に参加して楽しんでもらえたらしく、イベント終了後に企画について話を聞くことになった。
8さん曰く、「本州で女性限定イベントをやっているから、マキシムでもまたやってもらえないか」とのことであった。
今でこそイベントが行われることが普通になったが、名札やその他イベント内容に関しては、全て8さんが手配してくれたものである。感謝。
その後、このイベントがどこまで跳躍したかは言うまでもない。

マキシムで普段から女性プレイヤーが対戦している光景を見て、特に珍しいと感じなくなったのはこの頃からである。
こういう環境になったのも、「イベントをやってほしい」の一言から始まったもの。
やはり、やってみなければわからないことはあるもんですね。

というわけで、恐る恐るゲーセンに行きつつも、イベントを考案しようと思ってくれた勇気の勝利(?)だったとさ。

プロと鳴海

淑女の社交場スタートから一ヶ月後。
2016年10月、 『ブレイブルー セントラルフィクション』家庭用発売。
家庭用で遊んでいる時期に、とあるツイートを見かけた。
※その裏で鳴海はストーリーモードでラグナの最期に涙していた。そりゃ8年近く一緒に戦ったキャラだもの; ;

“北海道で、ブレイブルーのプロ選手を募集中”。 初めは本当に興味本位だった。
それと、ここまで読んでくれたマニアックな皆さんにはおわかりのとおり、CPシリーズ後期からは企画・運営に回ることが多くなっていた。
更に自分が盛り上げるなら何をしたらいいのか?
大してラグナでアピールできていなかった自分としては、もうひと押し何かが欲しかった。
それを本職にしようとか、そういう大仰なことを考えての決断ではなかったのだ。
面接と言う名の野試合を行い、2016年11月 『Naturals北海道』のプロとして契約をすることになった。
自分にとって何が得られるか。それを考える、文字通りの旅が始まる。

・2017年1月
北海道音更町にて、プロになって初の遠征大会。
普段よりも非常に多くの方々が集まってくれたという事実だけで、自分が遠方へ出向いて良かったと心底思ったイベント。

・2017年2月
CS2で、初めてかきゅんラグナと対戦したお話をしたと思う。
かきゅんさんはゲームチャリオット五井店にて店長を務め、お声掛けをしたところイベントを開催してくれることになった。
鳴海が初めて千葉へ降り立ったのはこのイベントを介してであった。
更には、CS時代からの知り合いと初めて会ったのもこの時。5年以上、声しか聞いたことのなかった人物と初めて会うのだから、そりゃ楽しみに決まっている

朝から晩まで対戦を行っていたので、レッドブルを2本摂取しても流石に厳しかった。
帰りの空港で、「もうええか」とビールを飲んだのは今でもいい思い出。

・2017年3月
北海道北見市でブレイブルーイベント。
札幌からバスで5時間かかるという、遠征の中でも一番時間がかかった場所である。東京とか仙台に行く方がよっぽど気楽に行ける

道内でありながら、まだまだ対戦したことのない人がたくさん居て、普段マキシムで味わう雰囲気とはまた別の心地よさを感じた。



様々なイベントを行ったり、更には対戦会なども企画し多くの人たちに集まっていただいた。
「鳴海さんのイベントだし、とりあえず行きゃ誰か居るだろ」な精神で常に参加してくれた人も居る。
各イベントに参加していただいた皆様には本当に感謝しています。
実に狭い場所でお礼を言うのも恐縮ですが、誠にありがとうございました。

上記の工程を経て、色んな経験をすることができた。
その中でも、やはり対戦格闘ゲームのプロ、というものに対する曖昧さと、結局のところ以前とやっていることはさして変わらないのではないか?という葛藤が実はあったんですよこれが。
それ以外の諸々の理由もあって、短い期間にはなってしまいましたが、プロを辞めることに。

同時期に入ったイカメン氏は未だにその看板を背負って戦っているので、本当に凄いことです。経験した身だから言えますが、相当にプレッシャーがあると思います。
とはいえ、逆に今なったらもっと気楽に立ち回れるんだろうなとも考えてたり。
プロとして何かをしなきゃいけない、という強迫観念を上手くコントロールできていなかったのも事実ですし、別にその道だけで自分は終わりじゃなかったんだから、もう少し違う視点から切り込んでいっても良かったかな、とは。

今更言ってもしょうがないんですがねw
こうしてぐだぐだ言っているだけでは何も達成できやしないので、今眼の前にあるイベントに注力していきたいところです。


次回、CF2.0編スタート。
いよいよ、この連載も最終章へ……。