映画レビュー/概要

218本目 グリーンマイル/The Green Mile
1999年
監督:フランク・ダラボン
主演:トム・ハンクス
評価:★★★★

1932年、アメリカの刑務所。
死刑囚監房に、一人の大男が送られて来る。双子の少女を殺した罪を持つ死刑囚ジョン・コーフィ。
だが、その罪とはまったく合わない性格をした男であった。
監房の看守たちは、彼について徐々に理解を深めていくにつれ、不思議な出来事を目撃する。


出ましたスティーブン・キング原作

小物と言えども出版を経験した鳴海にとって、頭からも心からも離れることがない衝撃作品というのは映画でも小説でも存在する。
その1作が、この『グリーン・マイル』だ。
他にも衝撃を受けたが故に睡眠時間が一時間ほどになったとかいう作品もあるが、それはまたの機会に。

あらすじから「どうしてこの映画がそんなに有名なのだろう?」と思う人は居るだろう。
鳴海も、テレビの予告を見て「そんなに騒ぐほどのものなんだろうか?」と思っていた。そしてこの映画が公開された当時は小学生。
怪獣やアクションやSFが好きだった少年が進んで観ようとは思わない。

それから十数年後のことである。
この映画を観た鳴海は、ただただ感動を覚えた。

この悲しみをどこへ向ければいいのだろうか

どうしてこんなに悲しい想いをしなければならないのだろう。
でも、生きていればそんなことに遭遇するのはよくある話だ。

スティーブン・キングがそう言っているような気になります。
本当に言っているかもしれませんが、多分そんなことを思いつつ原作を書いたのでしょう。
彼の作風は、毎回人の心に直接訴えかけてくるのです。
それはなぜかといえば、現実に直結する物語が非常に多いというところ。
普段は考えないが、言われてみればそういうものか、ということが描写される。

今作は映画なのでそれを実際に目にすることになるが、文字だけだとそれを頭の中で想像することにより、更に心へ深く刻みこまれるのだろう。
この映画は目と心に直接入り込むため、想像する、という部分を超えて感動が生まれてくる。

誇大表現に思えるかもしれないが、鳴海は今作にそれほどの印象を覚えた。
悲しい物語ではあるが、このお話は、人生を有意義にする糧の一つとなっている。





「グリーン・マイルで起こったことは口外しない。絶対に。  --ポール」

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