226本目 サイレントヒル
映画レビュー/概要
226本目 サイレントヒル/Silent Hill2006年
監督:スティーブン・ソマーズ
主演:ラダ・ミッチェル
評価:★★★
娘のシャロンが行方不明となり、母のローズはとある街を目指す。
その街の名は、”サイレントヒル”。
ここで起きた忌まわしい記憶が、ローズに襲いかかる。
一度入ると、抜け出すことはできない
コナミのゲーム、『サイレントヒル』が実写映画化。元々が大ヒットゲームということで、正直なところ不安の方が大きかったのだが、これは意外や意外、そこそこ楽しめる(※そこそこ、ということなので人によってはあまり……)。
鳴海の場合は原作を未プレイのため、「あのキャラはこうあるべきだろ!」みたいな感情が沸かないということもあっての評価になるが、原作を知っている人は果たしてどう思うのだろうか。
そういった観点とは別に、今作について語っていきたい。
シャロンがサイレントヒルに行っちゃってさぁ大変。
そこでおぞましいバケモノに遭遇しながら、娘を尋ねて三千里。
果たして、ローズは再会することができるんでしょうか、というのがあらすじとなる。
ホラーシーンとしては、特定のタイミングで必ず”闇”に切り替わるため、突然ドッキリが行われるタイプのホラーではない。
「絶対にここで来るじゃん」が予測しやすく、かつそこまで怖いものでもない。むしろ、「きもちわるっ」という不快感の方が強い。
なので、ホラー映画として怖がりたいと思って観賞を試みようとする方にはあまりオススメできない。
更には、中盤は中だるみがかなり発生するため、ホラージャンルでありつつも、眠くなってしまうこともマイナスポイントになってしまう。
よくも悪くも一番評価したいのは、後半の展開である。
醜さとは
映画界では、常に人間の醜さが描かれる。その逆もしかりだが、サイレントヒルはホラー作品。
醜さの方が際立ってしまうのは仕方がない。
特に、教会が絡むとろくなことにならないのは、『ミスト』でも実証済み。
今作でもそれが如実に描かれ、不快にも程がある展開が訪れる。
それをスカッとさせてくれるような末路を用意してくれただけ、『ミスト』よりはよっぽど有情である。
ホラーとは違う、人間の怖さというものを存分に体感できるのは、良くも悪くも映画として心動かされている証拠なので、ここの展開に関しては非常にポイントが高い。
ここまで読んでいただいた方はもう既にお分かりの通り、ホラーとして楽しみたいと思っている人は、別のホラー作品を探した方がいいと思われる。
「シャロンにそっくり……。 --ローズ」
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