映画レビュー/概要

721本目 ジェントルメン/The Gentlemen
2020年
監督:ガイ・リッチー
主演:マシュー・マコノヒー
評価:★★★★

あらすじ
英国の大麻王、ミッキー・ピアソンが引退を宣言。
それを機に、金を手に入れようとする悪人がこぞって集まり始める。

ミッキーの部下のレイモンドの下に探偵のフレッチャーが現れ、英国の覇権を巡る騒動が巻き起こる……。
全員、悪役。
どっかで聞いたようなキャッチコピーですが、この作品は悪党ばかり。
一部の人を除いて、悪党ばかりです。

皆さん待望のガイ・リッチー最新作は、『スナッチ』『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』を彷彿とさせるクライム作品です。

※上記2作品のレビューは下記にて!


どんなにキャラクターが多くても、最後の結末に向かって様々な出来事が1つにまとまっていく快感たるや、ただのドンデン返しともまた違うまとまり方に惹かれる映画ファンの方も多いんじゃないでしょうか?
鳴海もその一味です。

最後の一点で「まじかよ!?」っていうビックリよりも、途中から「この人達こうなっていくのね」っていう思わず笑ってしまうストーリーがたまりません。
今作でもその味わいは変わらずで、かつ途中からの盛り上がり方はたまりません。

基本的にガイ・リッチーのクライム系はネタバレなしでいきたいと思っているので、観る前の方向けにお話を続けます。

二転三転

英国の大麻王、ミッキー・ピアソン。
彼が朝食を摂りつつ妻と電話しているシーンから話はスタートします。

後ろから何者かが銃を発砲し、飲んでいたビールや食事に血が飛び散るところからOPスタート。
以後は、部下のレイモンドと探偵のフレッチャーの会話が主軸となります。

ここから登場人物はどんどん増えていきますが、おおまかには
・探偵のフレッチャーが鍵を握りつつ、彼が観た部分を主軸として話が進む
・引退を考えるミッキー勢、中国のドライアイ勢、引退するミッキーの事業を買い取るマシュー、たまたま縁を持つことになったコーチとその教え子達の4勢力が中心。なんだけど……?
・一回観ていてわからなくなることはないが、誰が誰だったかを把握することは大変。
というのが本作の物語におけるポイントになります。

裏切り、対策、それに対する被せ(なんか用語が格ゲーっぽい表現になった)を常に誰もがしかけつつ、最後は一体誰が笑うのか。

二転三転する物語を、高級ワインをじっくり味わうようにご堪能ください
しかし、注意点としては結構言葉が乱暴かつグロテスクな表現(直接的な描写ではないですが)があったりするので、そういった要素が苦手な人は少し不快感あるかもです。

みんなガイ・リッチー好きですね

この作品がなんとかギリギリ日本で公開になったのは本当にありがたいことです。
例のウイルスのせいで公開されていない地域も残念ながらあるとは思いますが、エンタメとしての楽しさは最高なので、ガイ・リッチーファンの方は必見ですし、映画を楽しみたい映画ファンの皆さんにはぜひご覧いただきたいです。
最後の最後まで目が離せない展開が続きますので、ずーっと飽きずに観られます。

ラストは予想外な話も出てきますが、だからこそこんな表現をしていたんだ!と思うと楽しくて仕方がないです。

もしお時間がある方は何卒ご覧あれ。





「靴を脱いでいけよ。  --レイモンド・スミス」

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