映画レビュー/概要

595本目 スター・ウォーズ エピソード9 スカイウォーカーの夜明け/Star Wars: The Rise Of Skywalker
2019年
監督:J・J・エイブラムス
主演:デイジー・リドリー
評価:★★★

あらすじ
遠い昔、遥か彼方の銀河系で……。

ファースト・オーダーを指揮することとなったカイロ・レンは、亡きパルパティーンの声に導かれるようにシスの惑星へと向かう。
そこで、生命維持装置に繋がれているダース・シディアスを見つめる。
彼を殺そうとしたが、ファイナル・オーダーの準備を進めている話を聞き……。

May the Force be with you.
5月4日ということで、スター・ウォーズのお話をしましょう!第三弾(投稿日が5/4)

いよいよ最終章を迎えたシークエルトリロジー。邦題が「スカイウォーカーの夜明け」っていうことで、どんな話になるのやらと想像もつかなかったんですが、一番驚いたことはエピソード6で死んだパルパティーンが再登場したことです。

いや、あの、死にましたよね?なんで登場するんですか?
そもそも、ルークだって死んじゃったのにサブタイトルがスカイウォーカーの夜明けってどういうことなん?
エピソード8までの伏線はちゃんと回収されるの?
謎は解けるの???

などなど、不安しかない状況で公開されましたが、結果としては非常に丸い形での終了でした。

無難だから良いってもんじゃない

最後のジェダイ』より2年の間、ファンはずっと不安な面持ちで待機していました。
話が始まると、いきなり死んだかつ関係なかったキャラの話でもちきりに。

なんで復活したのとか、いつそんなことしていたのとかお構いなしに話が進みます。
シスをレンが殺して終わりかと思いきや、「めっちゃかっこいい艦隊あげるからレイ殺してよ!」という話を聞いてそれをそのまま受けちゃうっていうね。
なんなら、ファースト・オーダーVSファイナル・オーダーVSレジスタンスくらいの壮絶な展開になってくれたら面白かったのに。

その後、チューバッカが死んだだの死んでいないだの、C-3POの記憶が無くなるだの無くならないだの、結局みんな生きている状態でレンはライトサイドに戻ってきてと……。

あまりにも駆け足すぎる展開に、観ている人の大半が口を半開きにしていたように思います。
せっかく盛り上げたエピソード7からの話で、突然無関係だった役者がラスボスだって言い出しても、誰もついていけないっす……。
それに、明らかに今までよりも強い力で(蓄えていたとかなんとか色々理由はつけられるにしろ)艦隊を破壊していく始末。

せっかくこんなに面白くなる材料があるのに、調味料と入れるタイミングを間違えたせいでめっちゃ不味い料理ができた、でもそれをインスタントのやつで味だけ整えて終わらせた、だから無難な味!っていう印象で終了です。

最終章が面白いかどうかは毎度賛否分かれるところなので絶対に面白くあって欲しい!という強い希望は無いにしろ、スター・ウォーズで無難な終わり方っていうのが一番の間違い択だった気がします。

アッセンブルはもうしていた

そんなこんなで終了したシークエルトリロジーですが、その後制作されたドラマシリーズの「マンダロリアン」が爆発的な人気を博しています。
その様子でわかる通り、
・別に今までのキャラじゃないとスター・ウォーズが面白くならないわけではない
・ジェダイが居なくても楽しい世界観は構成できる
・伝統=今までの世界観とキャラクターを守った上で作る物語は面白くなる
ということが1つ証明されたようで嬉しいです。

なんだったら、ゲームのスター・ウォーズだってオリジナルストーリーは普通に楽しめますからね。
だから、今までの焼き回しにする必要も無かったんですが、パルパティーンが今回やったことって、結局同じことを3度繰り返していたようなもんですから。

レジスタンスがアッセンブルしてくれたのも嬉しいですが、既に『アベンジャーズ/エンドゲーム』で華々しい集合を観ていたので、そんなにインパクトがあるように思えなかったのも残念。
同じスタジオで似た話ができちゃうのも考えものですね。

以上、シークエルトリロジーは完結したわけですが、どうやらエピソード10以降も制作されるようです。
なんだかんだ言っても全部観るんでしょうが、今後は枠に囚われなくともシリーズの雰囲気や設定はぶち壊さずに進展してくれることを願いします。





「私はレイ。レイ・スカイウォーカー。  --レイ・スカイウォーカー」

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