映画レビュー/概要

459本目 アンブレイカブル/Unbreakable
2000年
監督:M・ナイト・シャマラン
主演:ブルース・ウィリス

あらすじ
フィラデルフィアで列車の乗客131人が死亡するという痛ましい事故が発生。
しかし、1人だけ生き残った男が居た。その男はなんと無傷で、何事も無かったかのように事件現場を後にする。

考えてみれば、人生において怪我らしい怪我をまったくしたことがない。
自問自答することになった彼のもとに、とある手紙が送られてくる……。

評価 ★★★★
『シックス・センス』で有名なM・ナイト・シャマランが監督をしていることもあって、最後のどんでん返しにめちゃめちゃ期待していた人も多かったかもしれない一作。

能力がめちゃめちゃかっこいいわけでも、悪役が明らかにチートっぽい設定をしているわけでもない。
マーベルやDCのようなヒーロー像とは一線を画すこのヒーロー映画は、シャマランならではの独特な世界観を持っており、ヒーロー映画が溢れる令和であっても色あせない楽しさを持っているため、鳴海としては評価高めに設定しています。

”楽しい”のベクトルって様々にありますけど、この作品の場合は”ヒーロー”というものに焦点を当てている部分ですかね。



目次
  • 三部作のうち1作目
  • そしてスプリット、ミスター・ガラスへ



  • 三部作のうち1作目

    トリロジーの1作目に位置するこの『アンブレイカブル』。
    ヒーロー映画にスポットが当たり始める頃の初期にシャマランが映画製作をしたんですが、オリジン要素が強い設定なのは続編意識をしていたから、というわけではなさそうです。

    だって、今みたいになんちゃらユニバースっていう概念も無かったですし、有象無象にアメコミ・ヒーロー実写映画が出てくるのはこの後からですし。

    だからこそ、シャマランが思う”ヒーロー・オリジン”というものはこの時代としてはある種異色で、その異色さが今までのシャマラン作品を楽しんでいた人たちからすると期待ハズレだと思ったのもわからなくもないかと。

    デヴィッドという男性が、”傷づかない”ということに気づいてからというものの、それを利用してヒーローの如き行いをし始めます。
    自分ができることを見つけたからこそ歩み始めたものですが、それを望んでいたものが一人。
    彼を呼び出し気づかせるきっかけを作った男。ミスターガラス。
    かなり面白い要素だと思ったのは、明らかに色で対比をつけている点かと。

    めっちゃわかりやすい例で言うと、バットマンとジョーカーって色でもわかりやすい対比がありますよね?
    バットマンは黒、ジョーカーはスーツの紫色等(作品により諸説ありますけど、ぱっと思いつくカラーとして)。
    この作品も色による対比が意識されており、主人公が緑で悪役が紫。
    最初は悪役とはわからないですが、後から考えてみたらコイツ明らかにヤバい奴だとわかる構図にしているのがまた良いですね。
    (いや、でも勘の良い方はそもそもサミュエル・L・ジャクソンの立ち位置が悪役だってわかりやすいですかねw)

    そしてスプリット、ミスター・ガラスへ

    「ヤバい奴はこの世に居ることを証明する」

    これを達成するために暗躍していたミスター・ガラスさんとのお話は次回作、そしてその次の最終章へ。
    スプリットについては既にお話した通りですが、ジェームズ・マカヴォイの怪演が流石すぎました。


    ていうか、アンブレイカブルと繋がってるって知らずに2作目から観ちゃったんですよねw
    鳴海のように繋がっているということを知らなかった人は是非今作から観て欲しいですけど、そもそもネタバレあり記事なので、そういう人は流石に少ない?と思いますが、もし『アンブレイカブル』は観たけど『スプリット』は観ていない、という方がいらっしゃいましたら是非是非『スプリット』もご覧下さい。

    ラストで「うおおおお!」とつい唸ってしまうこと間違い無しです。





    #鳴海の一人でキネマ
    #アンブレイカブル
    #映画レビュー