映画レビュー/概要

726本目 ゴジラVSコング
2021年
監督:アダム・ウィンガード
主演:アレクサンダー・スカルスガルド
評価:★★★★★

あらすじ
ギドラを倒し、怪獣王となったゴジラ。
世界の調和を保っていたが、ある日とある企業の施設を破壊し尽くす。
人類に牙を向き始めたモナークはその理由を把握することができないで居た。

そして別の場所では、コングを利用し地下空洞を調査する計画も進んでいた……。

※ここからはネタバレあり編になりますので、まだご覧になられていない方は下記スクロールしないようにお願いします。
今回はネタバレ無し版で語れなかった箇所についてお話していきます。
前回は下記にて!


キングオブモンスターズも中々に人間サイドがぶっ飛んでいて、支離滅裂すぎる展開が続いたりしますけれど、今回のゴジラVSコングの人間も中々です。

コングにガイドをさせることもしかり、船に載せたりヘリで運ばせる下りしかり、エイペックス社を調べるやべぇヤツしかり、娘とまったく連携できない親父しかり、親父と相反することをする理由なき小栗旬しかり……。
もっとあるけど、とにかく人類やべぇっす。

こういう所がわけわからなすぎて評価が低くなってしまうパターンは往々にしてあることなので、そこについては逆に異論無しというか、まさにそのとおりっていう正論でしかないんですよね。
とはいえ、鳴海の中でこの映画は減点方式よりも加点方式。
とにもかくにも行われる怪獣プロレスとゴジラ、コングの見せ場で大いに盛り上がっているのでまったく問題無しです。
ゴジラ映画で人間側は漬物的な存在であることも多いため、そこに重点を置かない人はむしろ気にも留めずにご覧になられたんじゃないでしょうか?

コングの家系

ご先祖もゴジラの家系と延々戦っていたことが本編で語られています。
ゴジラの背びれを使って武器にしていたっていうDIYなコングさん達が、色んな化け物を退治していたそうなんですけど、もしかしてゴジラを倒すことってコングにとって通過儀礼?みたいなことだったりしたんですかね。
ゴジラを倒してこそキングを名乗るに相応しい的な。
だとしたら相当酷なお話ですけど、それで王者が持っていたのがあの斧だったとか。
それにしちゃそこらへんに置かれていただけなので、別に権威や価値がある武器というにはちょっと的外れか……。

代々コング家はスカル・クローラーと戦っていたのかなーと、髑髏島の巨神の話を聞いていて思ったんですけど、単に髑髏島に来た一家のうち両親がスカル・クローラーに襲われてしまったというだけで、本当はあの空洞のどこかに別の親族がいるやもしれません。

今回、コングは明確にゴジラに敗北を期したわけですが、いずれ彼がゴジラを圧倒する日は来るのか。
ゴジラVSコングが興行収入的にヒットしたことで、モンスターバースが継続しそうなので、コング続編にも注目していきたいところ。

モンスターバース中、最高に激アツ展開

VSギドラ戦でも、人類との共闘はかなり唸るものがありましたが、今回はあまりにも激アツ、そして一度も無かった展開なのでテンション爆上がりでした。

まず、メカゴジラが登場することはある意味残念ながら予告編でちょろっとわかってしまっていたところ。これ、完全に隠してくれた方がめっちゃ嬉しかったんですけどね……。
とはいえ、やっぱりその姿がお目見えしたのは嬉しい&久しぶりに人類に対して敵となるメカゴジラが観られるのはとても嬉しい。
そして、引くほど強い。

今までのシリーズでも、何らかの手助けが無ければそのままゴジラが敗北していたのでは?ということも多々ありましたが、今回はコングの助け無しには恐らく負けてしまっていたことでしょう。
きっとギドラの意思が入ったメカゴジラは暴走を続け、地球を破壊し尽くしていたというシナリオになりそうだったところ、王と王が共闘するという前代未聞の事態へ。

ゴジラとメカゴジラが香港の街をめちゃめちゃにしながらも戦っているシーンだけでも最高だったのに、ギリギリでコングが助けに入り、まさに怪獣プロレスと呼ぶに相応しい、高層ビルへメカゴジラを2体で突っ込ませるシーンとか狂喜乱舞ですよ。
このド迫力を映画館で観てテンション上がらないわけがないです。

最後の最後にトドメを差したのはコングですが、斧に力を与えたゴジラもまたファインプレー。
今まで戦いしかしてこなかった2種族が、最大の敵を目の前に手を取り合ったのはまさに激アツという言葉がお似合い。

『キングコング対ゴジラ』ではコングが海で泳ぎ帰っていきましたが、今作はゴジラが海へ去っていくという対比。
いやー、大満足でございました。





「90年代かよ。  --バーニー」

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