映画レビュー/概要

450本目 ゴジラVSキングギドラ
1991年
監督:大森一樹
主演:中川安奈
評価:★★★★

あらすじ
ビオランテとの戦い後、ゴジラは抗核エネルギーバクテリアの影響により長い眠りについていた。
そんな最中、突如東京に謎のUFOが飛来。
そこから現れたのは未来から来たという、未来人であった。

彼らの望みは1つ。ゴジラを抹殺すること……。
『ゴジラVSビオランテ』にてぐっすり睡眠に入られたゴジラ氏。
しばらく眠っているかと思われたが、なんと未来人に叩き起こされるどころか、自らの存在をかき消されるというお話に。
今までのシリーズ中、一番スケール大きいですよね。

ゴジラVSビオランテのレビューはこちら!

今回の対戦相手はキングギドラですが、”キングギドラ”というタイトルが正式に入ったのは意外にもこの作品から。
いつもは別の怪獣とセットで登場して来ましたが、今回はタイマンバトル。

シリーズ中、上位に位置するくらいリピートして鑑賞している作品であり、平成ゴジラの強さが垣間見える作品でもあるので相当好きです。
未来人云々の下りは明らかに矛盾が生じていますけど、そんなことはご愛嬌。
ゴジラの出自が明かされたり、ライバルと壮絶なバトルを繰り広げたり、未来人設定を上手く活かしたメカ化など、話したいことは盛りだくさんな一作。

チャック・ウィルソン、この頃はよくテレビに出てたなぁ。

完全にターミネーター的なあれ

未来人の現代人への奇想天外な抹殺方法。それは、ゴジラになる前にゴジラを殺してしまえばいいというSF戦略。
これまでの作品で、ゴジラを倒すことに対する議論は様々に交わされてきましたが、流石に過去に戻って殺そう!なんていう話はありませんでしたよね。
そういうところまで考えなきゃならんくらいゴジラに悩まされている日本に未来は本当にあるのか?

未来人と一緒に戦時中のラゴス島へ行き、ゴジラザウルスと遭遇。
その時出会った日本軍人が、未来でゴジラとして再会できるというエモ話もありつつですが、とはいえゴジラに殺されるというなんともいえない展開が。
これがまさに皮肉ってもんですかね。ゴジラに生かされ、ゴジラに殺されるという。
一瞬、ゴジラが泣いているようにも見えるんですけど、その後熱線を容赦なく撃たれるっていうね。えげつない。

帰ってきたら今度はゴジラの代わりにキングギドラが現れたって、その時点で時間軸に矛盾が発生してますからね。
ゴジラが生まれてないから未来人がそもそも来ないし、ゴジラという存在をみんな知らないはず。なのに、未来に戻ったらみんなゴジラを覚えているし、代わりにキングギドラが。
一体、この40年近く一体キングギドラは何をしていたんだ?と。

ギドラの誕生が未来人によるもの、ということでわかったのはいいですが、そこから未来人とのカーチェイス&T-1000ばりに追ってくるアンドロイド。
完全にターミネーターに影響受けちゃってますが、個人的には好きだからいいんすけどねw

VSメカキングギドラ戦

善の未来人であるエミーが搭乗し、新宿でVSゴジラ戦を繰り広げる終盤戦。
メカキングギドラっていう怪獣自体めちゃめちゃテンション上がるものですが、明らかに途中で「操作マニュアル覚えてないでしょ?w」っていうシーンが。
ボタン適当にめっちゃ押しながら戦ってますけど、格ゲー界隈で言うレバガチャする初心者プレイヤーと同じ動き。

そんな笑えるシーンはさておき、マシンハンドというごっついUFOキャッチャーでゴジラを海へ。
一時しのぎですし、メカキングギドラもダウンしたので五分?的な終わりを迎えるのでした。

最初から最後までいい意味で笑える場面の多い作品でした。
次回は、別のライバル怪獣との再戦です。





「メイクマイデイ!  --寺沢健一郎」

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