映画レビュー/概要

517本目 GODZILLA 星を喰う者
2018年
監督:静野孔文、瀬下寛之
主演:宮野真守
評価:★★★

あらすじ
メカゴジラシティが壊滅したことにより、人類はゴジラに対する手立てを失った。
メトフィエスが最後の希望はあると皆に伝えるが、その希望は異次元から地球へと降り立つ。
メカゴジラとの戦いから半年後。ついにアニゴジ三部作ラストが上映されることに。
最終作ということで、いよいよ人類とゴジラの行く末を見届けることになるわけですが、その前に立ちはだかるのは星を喰う者。ようやくギドラ族のおでましです。

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多分ゴジラシリーズ最多出場のギドラが、今回はとんでもないスペックで登場です。
ゴジラもヤバいレベルなので、それに合わせに来た感はありますが。
それにしたって、ねぇ?

異次元級の強さ

まんまと騙されたハルオとマーティン博士以外の一行の大多数は、ギドラの供物になって終了。
最終的に頼るものが無くなると宗教に手が伸びてしまうのは、どこの世界でもどうやら同じようです。
ハルオは前回の件でゴジラに対する恐怖が尚更深くなり、絶望していたところもっと最悪な絶望が登場。

今回登場するギドラは、そもそも物理攻撃が特定の条件下では当たらないというチートレベルの強さ。
鳴海が唸ったのはこのギドラの設定です。
このアニゴジシリーズ自体、SF設定に特化しておりかなり楽しめる要素の1つになっていましたが、まさかギドラがこんな最強チート設定になっているとは思いもよらなかったです。
それがまた、マイナスポイントにも繋がるお話になってしまうのですが。

ガルビトリウムが破壊されない限り、決してギドラに触れられることができないっていう”高次元怪獣”の名に相応しい強さ。

今回ゴジラが勝てたのは、明らかに人類サイドの手助け無しでは不可能だったことは間違いありません。
自身でメトフィエスを焼き尽くしていた説もゼロではないですが、ハルオの助け無しではそのまま食べられちゃっていたわけですから。
恐るべし、ギドラ族。

今回のギドラ設定でやたらとテンションが上がった鳴海ですが、他の人のレビューでもある通り、ギドラがポスターの絵の通りまったく動きません。

全然動きません。

これがまた残念すぎるところ。前回のメカゴジラシティでも残念感はありましたが、せめてラストくらいド派手なバトルしたってバチは当たらないでしょ????

残念ながら、アニゴジでは迫力ある戦闘シーンは観られず終了です。

圧倒的敗北

ラスト、人類が生き延びるための選択をハルオがしますが、これはもう人類サイドが完全敗北したってことも表してますよね?
今までのゴジラシリーズで人類が勝てなかったということ自体非常に珍しいですが、アニゴジでは圧倒的な完全敗北。

人類は最後の最後までゴジラを倒すことができずバッドエンド。
生き残るための選択肢を提示してはくれましたけど、よくある映画でのハッピーエンドとは程遠い有様。
これもまた、脚本家である虚淵玄氏による色濃さは否めないですよね。

最後の最後まで、不満に思う点と面白いと思う点は一貫している状況で終了。
これがまたそのまま賛否になっちゃってますが、ゴジラシリーズの中で異色であっても、SF色の濃さは非常に楽しめましたし、何より番外編にはなりますが背景含めて小説版が非常に楽しいので、この世界観を作り上げてくれたのは本当に感謝。

ただ、せっかくのアニメなのでもっとゴジラをド派手に盛り上げてくれても良かったのになぁ、と思うところもまたしかりです。





「ゴジラには……勝てない。  --サカキ・ハルオ」

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