映画レビュー/概要

611本目 AI崩壊
2020年
監督:入江悠
主演:大沢たかお
評価:★★★

あらすじ
近未来の日本。
医療AIとして人々の生活を支えるようになった”のぞみ”。
だが、突如AIが暴走を開始。開発者である桐生がテロリストと断定され、逃亡を始めるが……。
AIが登場する映画といえば真っ先に『ターミネーター』が出てくると思いますが、SF映画に出てくるAIの大半は人類抹殺しようと頑張る種族ですからね。
この映画も例に漏れなく、人々を抹殺しようと動いてしまう……。というお話です。

今回のAIは自分の意思を持って人間を抹殺しようとしているわけではなく、あくまで”誰か”によってそういう行動に出てしまった、というのがポイントです。
その行動をさせた意味と、AI(機械)にどれだけ人間が頼っているのかを可視化してくれた作品と言っても過言ではないでしょう。

スリルある面白さ

この作品の良さとして、
・犯人は一体誰なのか
・AIを元に戻すことはできるのか
・主人公は逃げおおせることができるか
の3点が挙げられます。

特に、幾重にも巡らされた仕掛けを突破しながら逃走を続ける天才的技量と、追い詰められている状態から逆に犯人を追い詰めるという流れがかなり高評価です。

序盤から中盤にかけての怒涛の展開が見やすさと相まって楽しさ抜群なんですが、ここからあとひと押し欲しかったのは間違いないです。

犯人は想定の範囲内

天才開発者を誰が追い詰めているのか?
という話ですが、結局のところ「やっぱこの人だよね」「やっぱこういう理由だよね」というのはそんなに目新しさも、発想が斜めに行っていることもありませんでした。

その顛末からAIを取り戻す流れですが、ちょっと無理がある強引なやり方で取り戻しているので、そこが肩透かしっていう感じでした。
結構そこで評価別れた気がします。面白い試みではありつつも、それが逆にマイナス点になってしまったんじゃないかと。

刑事云々の下りはアナログとデジタルの対比を表すのにいい役目&最後の逮捕に繋がる流れとしては必須ですが、ちょっと都合が良すぎ感も。

とまぁ、それぞれちょっと気になる点が目立った結果★3つに収まったような形です。





「読むんだ!!!  --桐生浩介」

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