映画レビュー/概要

388本目 フィフス・ウェイブ/The 5th Wave
2016年
監督:J・ブレイクソン
主演:クロエ・グレース・モレッツ
評価:★★

あらすじ
ある日、宇宙から謎の生命体が飛来。
1,エネルギーの剥奪
2,地殻変動による地震~津波
3,ウイルスによる感染
4,人間に寄生し侵略
そして第5波、いよいよ人類の最後が迫る……。

※ネタバレあり※
あまりにも面白そうな予告編。こんなん絶対おもしろいでしょ……。

って思ったのは鳴海だけではないはず。
インデペンデンス・デイ』を筆頭に、宇宙人達は幾度も地球を侵略しようとしてきました。
物理的な破壊しかり、人間乗っ取りしかり、昔からのSF映画では絶対に外せないのは宇宙人の地球侵略。
地球外生命体が攻めてくるからこそ、多用な展開や攻撃が想像される面白さはまさにSF映画の楽しみのそれなんです。

なので、今作に期待したのはその侵略の面白さの部分。
今度はどんな侵略をしてくれるのかな♪
くらいな気持ちだった鳴海に対する第5波。

それは、期待ハズレ。

第5の波、もっとやろうぜ!

考えてみれば、予告編で既に面白いことをしてしまっていることに勘の良い方々はお気づきだったでしょう。
薄々感じてはいたところですけど、そこから先の楽しみを求めるのが映画好きってもんで。

最初のエネルギー奪取、そして地震に津波。
どう考えても映像的な楽しみはそこに詰まっているのに、回想だけで終わってしまうならそれ以上のことは基本起きない。
だからこそその先を観たかったのに、宇宙人の考える侵略は”乗っ取り”。

そこまでやったなら、もっと徹底的にしてくれてもよかったのに。
更にオツムが弱いと思ったのは、どんどん子供に乗り移っているというところ。

確かに、将来大人になった時のことを考えると非常に恐ろしいことに違いはないのですが、その配分を考えても良かったのでは?

大人は乗っ取られてるのがわかりやすいっていう明確な弱点を曝け出してしまっていることから改善に努めていただきたい。

そうすれば、もっと楽に地球を手に入れられたかもしれないのに。

極めつけのオチは

よりにもよって、事の顛末は「次のお話に続く!」で終了してしまう悲しみ。
主人公とその取り巻きの退屈な時間を欠伸つきで淡々と見せられていたのに、その辛さを取り返す楽しみが無いまま、このまま続くんじゃって言われてもまったく期待が持てませんので!

これなら『パラサイト』とか楽しい青春ドキドキSFを観ていた方が面白いですし、『SF ボディ・スナッチャー』とか古典的なやつの方がもっと面白いです。
王道ですけど、中途半端な人間模様を観たいわけじゃなかったので。

結局のこの作品は続編が出ずに、真の第5波は”打ち切り”にて終了してしまいましたとさ。





「我々はそれを”アザーズ”と呼んだ。」

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