384本目 ひるね姫 ~知らないワタシの物語~/流石に寝すぎでは……?
映画レビュー/概要
384本目 ひるね姫 ~知らないワタシの物語~2017年
監督:神山健治
主演:高畑充希
評価:★★★
あらすじ
岡山県に住む女子高校生、森川ココネ。
彼女は昼寝をするたび、不思議な夢を観ていた。
東京オリンピックが間近となり、彼女はその夢が現実と徐々にリンクしていることに気づき始める。
2017年。
アニメーション映画として期待された『ひるね姫』。
映画館でも当然予告が公開され、『君の名は。』以降アニメーション映画をもっと劇場で観ようと思っていた鳴海は、その出来栄えを確認すべく、映画館へと向かった……(いつもの)。
結論からお伝えすると、この作品はかなりややこしい構造になっています。
クリストファー・ノーランが大好きな人も、この整合性については議論を醸すレベルではないでしょうか。
現実と夢という状況の対比と繋がりは、設定として非常に楽しめるものの、流石にご都合主義すぎるシーンだったり、寝るにしてもそんな時に寝るのは絶対にヤバいだろっていうシーンで寝てたりする(本当に寝ているのか厳格かわからなくなるレベル)ので、観ていて首を傾げてしまうことは間違いないでしょう。
ココネのココロネ
アニメーション作品としてのビジュアルはかなり楽しいもんで、ココネを観ているのも楽しい。
声優さん以外にも役者の人が声を当てていること自体は別にいいんですけど、棒読みだったりキャラと声が合わなかったりするのは本当に勘弁。
洋画だったら日本語字幕で観てしまえば回避できますが、日本のアニメーション作品ですからね。取り返しは一切つかないわけですよ。
わざわざひるね姫の尺を使ってこの演説をするのはどうかと思いますが、棒読みセリフが入ってしまっているからやむなしですね。
最終的に物語としてはハッピーな感じに締めくくられますし、窮屈だし退屈で頑固な人たちよりも、自由の方が尊いんじゃい!っていう若者の反発が勝っちゃうので(偏りすぎ?)、演者の人たちによる楽しみがもっとあってくれてもいいんじゃないか?と思うわけです。
なんとなーく楽しいシーンはありつつも、先述の通り明らかにご都合主義すぎる展開がそれを萎えさせたりしますからね。
あんなにキレイに逃避行できるもんか。
聞き馴染みのある曲は心地いい
主題歌は『デイ・ドリーム・ビリーバー』という曲ですが、元々はザ・タイマーズというロックバンドが海外のアーティストの曲に日本語の歌詞をつけたものだそうで、ボーカルはあの忌野清志郎(に似た人の設定)。
一時セブンイレブンのCMに使われていたので、そちらの印象が遥かに強いんですが、この映画の主題歌に採用されたことで(歌は主人公役の高畑充希が歌っている)、爽やかな印象になっている。
しかしこの曲、夢の英単語が入っているからという安直な理由だけで選ばれたわけでは恐らくなさそうで。
曲に纏わる話を調べていると、どうやら忌野清志郎が亡き母のために歌っただというのです。
そうなってくると、歌の想いはひるね姫のストーリーとも繋がる部分は非常に多くなり、それを森川ココネが歌っているとなると、デイ・ドリーム・ビリーバーが起用されたことも大いに納得しましたね。
なんだかんだ途中であれこれ疑問に思うことはありますが、スタッフロールでこの曲を聞いていると、なんだか前向きな気分になれるから曲の力っていうのは凄いもんです。
「心根一つで、人は空も飛べるはず。 --森川ココネ」
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