映画レビュー/概要

385本目 オデッセイ/The Martian
2015年
監督:リドリー・スコット
主演:マット・デイモン
評価:★★★

あらすじ
宇宙飛行士のマーク・ワトニーが火星に向かった際、壮絶な砂嵐によって一人取り残されることになってしまう。
彼が死んだものとして判断していた地球側であったが、生きている痕跡をなんとか地球へメッセージとして届けたマークは、火星に残った物資と自らの知識で、地球に帰るためのサバイバルを始める……。
宇宙を題材にする映画はSF映画界では珍しくなく、ある種王道として描かれる舞台かと思います。
その中でも『エイリアン』という一つのSFホラーを確立させたリドリー・スコットによるSF映画がまたもや誕生。

原作は『火星の人』という小説作品とのことで、一人の宇宙飛行士が火星に取り残され、壮絶な何年にも渡りサバイバルを行うという自分は絶対にやれるわけないやんっていう状況をどう生き抜くのかを見守ります。

前年、『インターステラー』で別の星に取り残されていた男、マット・デイモンが今度は火星に取り残されることに。
彼の映画界における世界線では、そういう運命と決まっているのか……。

サバイバル系作品って、結構地味なイメージを持たられている方もいらっしゃるかと思いますが、この作品、かなり魅力が詰まっています。

火星よ、数学にひれ伏せ

もし自分が火星に取り残されたらどうするか?

そもそも鳴海は火星に行かないで人生を終えたいですw
それを行っちゃ話が進まないので、こう考えてみてください。
自分がもし、孤島で一人になったらどういう知識を使って生き延びるのか?

人が生き延びるために必要なのは水と食料。
孤島に森があれば少しは可能性があるかもしれません。森があるということは少なくともなんらかの生物が居たり、食べれるかどうかはさておきキノコはあるでしょうから(基本的にキノコはそのまま食べちゃ絶対に駄目らしいです)。

主人公のマークは、数学という知識を武器に火星を生き延びるためにあれこれと策を打ちます。
今作の面白さはここに詰まっており、火星サバイバル術として後世で生きるのでは?と思える生き残りっぷり(映画ならではのご都合展開は当然あるものの、発想が面白い)。

地球との連絡を取るために16進法を使ったり、ジャガイモを栽培するために必要なものを用意したり。ありとあらゆる手段を使って生き残るためにやれることをどんどんやっていきます。
地球に帰還するためにジャガイモの残り数を計算するのもその内。

鳴海が一番好きなは、このジャガイモの下りです。

ジャガイモが恋しくなる

映画でこんなに芋が注目されるSF作品は恐らくないんじゃないかと。
火星産の芋を栽培する下りしかり、それを食べるマークを見るシーンしかり、どうしてこんなにもジャガイモを食べたくなるんだ……!

食べ方は当然質素で、塩とかをささっとかけて食べるだけ。
料理するにも調味料を沢山スペースシャトルに載せて行くわけないですからね。

お料理番組と違ってどう考えても見栄えも味も良いとは言えないものですが、限界にある人が食べる食事は心底美味しそうに見えます。
グルメな番組よりよっぽど美味しそうに見えるので、まだ観たこと無い人は是非。





「覚悟しろ火星。  --マーク・ワトニー」

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