映画レビュー/概要

373本目 007 サンダーボール作戦/Thunderball
1965年
監督:テレンス・ヤング
主演:ショーン・コネリー
評価:★★★

あらすじ
原爆を奪ったスペクターから、1億ポンド相当のダイヤモンドがNATOへ要求された。
これに対し、英国情報部は”サンダーボール作戦”を決行。

007も、この作戦に加わることとなった……。

目次
・4作目は再びシリアス路線
・サメと鉢合わせ
・テレンス・ヤング最終作



4作目は再びシリアス路線

ゴールドフィンガー』で更なる人気を得た007シリーズ。
前作でコメディ路線にまた戻りましたが、今回でまたまたシリアス路線に。

初期の007シリーズがいかに迷走(というか模索?)していたかがわかる変化です。
とはいえ、別にジャンルを正確に定義づけする必要もないかと思うので、個人的にはシリアスであってもコメディであってもいいかと。

サンダーボール作戦で一番見どころになるのは、どこまでスタッフが体力を注ぎ込んだかがわからないレベルの水中長期戦。

鳴海的にはちょっとこの水中戦長すぎない?と思いつつも、これが魅力だと思う人も居るかと思うので、賛否両論になりえる要素ではあるかと。

とはいえ、本当にどうやってこんなに撮影したんだろうと思うくらい圧巻のシーンになっているのは間違いありません。

ガジェットについては、今回もかなり登場していますのでQ好きの007ファンも嬉しい仕上がり。

サメと鉢合わせ

こちらは撮影中のお話。

今回は海のシーンがめちゃめちゃ多いこともあり、海のお魚さん達も沢山(ファインディング・ニモばりには出ないけど)登場。
その中でやはり人目を引くのはサメ。

CGではなくモノホンのサメを使った撮影はさぞ恐怖だったことでしょう。
当然ながらサメと接触しないようにガラスの仕切りがあったようですが、ボンド役のショーン・コネリーはそのガラスの対面にサメが現れた瞬間、飛ぶようにして撮影プールから逃げ出したという話があるくらいです。

水中撮影をここまで長時間撮影することは、地上撮影の何倍もの苦労があることでしょうけど、仮に私が撮影することになっても(生涯一度も無いでしょうけど)、サメが居るプールには絶対に入りたくはないですね。

テレンス・ヤング最終作

007シリーズを実写映画化した監督として、シリーズ中3本制作したテレンス・ヤングは今作が007シリーズ参加のラストとなりました。

監督は82年の『インチョン!』という映画を制作して以後、監督業に携わることは無かったようです。

本当は、「007がラストになったら戻ってくる」と言っていたようなんですが、94年に心不全で亡くなり、この言葉通り戻ってくることは残念ながら叶わず。

テレンス・ヤング007の最終作、007シリーズファンは必見の一作と言えるでしょう。





「助けて!  --007」

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