映画レビュー/概要

795本目 真・三國無双/Dynasty Warriors
2021年
監督:ロイ・チョウ
主演:ルイス・クー
音楽:波多野裕介

目次
  • 評価:★★★
  • りょ、呂布だあああ!!!



  • 評価:★★★

    日本の実写映画のそれとはまたちょっと違う楽しさ

    ”○○原作の実写映画化”という呪いに対峙するのは映画好きの宿命とも言えるべきものですが、今回はアクションゲーム『真・三國無双』を実写映画化した作品。
    そもそも、ゲーム自体三国志をベースにしているのだからゲームを実写映画化というより、歴史映画に近いような作品になるのでは?と思ってました。

    物語はいわゆる三国志時代の序盤にあたる”黄巾の乱”からスタートし、董卓討伐連合軍に加わる劉備が中心のお話。
    ここらへんは映画の物語として大きく改変しているわけではなく、三国志演義や三国志の史実を調べていただいてからご覧いただいた方が話がわかりやすい気がします。
    そうじゃない人は、誰がなんだかよくわからんという歴史ものにありがちな混乱に陥る可能性もちょっとあるかと思います。

    さて、例の実写化したという部分に関してですが、鳴海はどちらかと言えば好印象でした。
    マイナスポイントを挙げるとするならCGのクオリティがそんなに高くないところや、関羽はもっと圧倒的に描いても良かった(華雄戦)と思うくらいで、それ以外はそんなに気になりませんでした。
    BGMは必要な時に原作のものを利用していますし、下手な実写映画化作品よりかはよっぽど出来の良い作品かと思います。

    ただし、アクション以外のパートでめっちゃいいよねこれ!っていうずば抜けている要素が多くはないように思いましたので、★3つを付けています。
    そもそも、無双を実写映画化している時点でそれ以上何を求めるのか、というところにあるのでなんならもっとアクションに振り切りまくる作品でも良かったかもしれません。
    そこの意識は随所で見られますし、かなり強調している方だとは思いますがCGが足を引っ張っている感は否めず。

    原作ファンとしては、楽しめるけれども全編通して良かったというには物足りない感じです。

    りょ、呂布だあああ!!!

    関羽の話とは対象的に呂布はやはり最強として描かれていた点は満足です。
    呂布との戦闘シーンが虎牢関の戦い序盤に使用されていたところはもう少し呂布がアクションを始めるシーンくらいから大いに活用してもらえると嬉しかったかなーくらいで、そもそもアクションや戦いにめちゃめちゃマッチするなこの曲!と思ったのは結構プラスポイントだと捉えています。

    ゲーム音楽って合わない時はかなりがっかりしますけど、今回の場合はわりと当たりかなーと。
    ドラゴンボール的人外バトルは人によって凄いマイナスになりそうですが、呂布が引くほど強かったんだという史実に対する誇張表現はどこまで凄くても良いのはむしろゲームリスペクトにも思えるので、鳴海としては非常に良かったです。
    血を得て強くなる下りは若干解釈違いを起こしていましたが、五十歩くらいで譲ってもいい範疇だと思います。

    何はともあれ、なんだかんだ楽しんで観ていたと思います。
    逆に言えば、原作ファン以外の人は結構置いてけぼりで観るのきつそうだと思ったりしましたが、人外アクションバトルが好きな人は一度観てみてもいいかもしれませんね。





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