映画レビュー/概要

775本目 ソー:ラブ&サンダー/Thor: Love and Thunder
2022年
監督:タイカ・ワイティティ
主演:クリス・ヘムズワース
評価:★★★★

あらすじ
サノスとの戦いが終わり、しばらくガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと共に宇宙を駆けていた雷神ソー。
ある時、”神殺し”を行う者が居ることを知り、仲間の救援に向かうのだが……。



目次
  • 3作目のノリをそのままに
  • 白黒世界激推



  • 3作目のノリをそのままに

    『マイティ・ソー バトルロイヤル』より5年。
    エンドゲームにてぶよぶよになった雷神ソーが、シェイプアップしてお送りするシリーズ第4作目。
    MCU何作目かはもはやwikiを開かないと思い出せない程。

    2022年のMCUはノーウェイホームに始まり、その次にマルチバースオブマッドネスというど偉い繋ぎ方なので、明らかに作品の面白さという観点ではめちゃくちゃ上がっていること間違いなしでしたよね。
    ですが、やれ”マルチバース”だの”サノスのトラウマ”だの、そこらへんの込み入った事情を少し脇に置いといてソー本人にフォーカス&タイカ・ワイティティ監督らしいユーモアを詰め込んだ4作目。

    世界線が色々あるご時世で、シンプルに雷神のアクションを拝めたのはいい意味でのMCUマラソン小休止ポイントだったようにも思えます。
    ドラマも含めて考察が広がりまくるご時世ですし、フェーズ3までのインフィニティ・サーガに対するMCUファンの満足度の高さは明らかなので、その期待を超えなければならないフェーズ4のプレッシャーというのはある意味では想像しやすいもんですが、制作陣にとっちゃ地獄そのものだったことでしょう。

    ロッテントマトとかでは少し評価低めな今作ですが、鳴海個人としては笑いのツボにぶっ刺さって明らかにヤバかったです。
    今まで映画館で観た映画で色々と笑いはしましたけど、ツボって死にそうになるのは初体験でしたw
    登場シーンからちょっと笑ってたんですけど、プレゼントで貰ったヤギの鳴き声で一生笑いを堪えてました。家だったらきっと爆笑していたに違いないです。
    特に、白黒の惑星に突っ込んだ時にヤギの鳴き声だけが聞こえるシーンは最高でした。

    ジェーンがソーになってムジョルニアぶん回すとか、ラッセル・クロウが残念なゼウスを演じているとか、Cパートのヘラクレスの見た目がちょっと質素だとか、語りたいことも多いような気がしますけど、一番好きだったのは白黒世界ですね。

    白黒世界激推

    今作のヴィランであるゴアがクリスチャン・ベールである点についても言及しておきたいところでした。
    言わずもがなダークナイトシリーズのバットマンを演じた彼が、DCではなくマーベルではありますがヒーロー映画作品にカムバックしたのは個人的に喜ばしいことでした。
    実際、彼が演じたゴアは悪役の時も素に戻ってただの父親になるところも、総じて最高だったと思います。

    それに付け加えビジュアルとして最高だったと思えるのは、白黒の世界です。
    色が奪われる、なんていう言葉そのものが素敵だったんですけど、その世界において色が見えるのが稲妻や雷の黄色と青色っていうオシャレ演出。
    序盤からのアクションも笑いありつつ豪快でソーらしいのはもちろんでしたけど、今作を語る上でやっぱり外せないのがこの演出だと思ってます。

    MCUは作品を重ねるごとに「これ前にやったよね」は当然多くなってしまうので、新しいことをやる、というのは非常に苦労が要ることかと思いますが、そんな中でもこういう目新しさを持ってきてくれるところが素晴らしいですよね。

    これからも、MCUにはこういう新鮮さを味わうのを楽しみに劇場へ足を運びたいものです。





    「迷ったら、愛する人の目を見ろ。  --ピーター・クイル」
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