映画レビュー/概要

429本目 打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
2016年
監督:新房昭之
主演:広瀬すず
評価:★★

あらすじ
とある町の8月1日。
夜にはお祭りと花火大会が開催されるのだが、中学1年生の男子グループは花火を横から見ると丸いか平べったいかで議論になる。

それを検証するため、灯台へと向かうのだが……。



目次
  • エンディングの印象が強すぎる
  • 夏にぱっと光って咲いて散った



  • エンディングの印象が強すぎる

    2016年、『君の名は。』が大ヒットを飛ばしたことによりアニメ映画への期待が謎にバク上がりしてしまっていた2017年のこと。
    世間一般が何故かアニメ映画と『君の名は。』を比較するという、他のアニメーション制作現場からはとばっちりにも程があると言わんばかりの評価を受ける世界。

    そんな世界で”もしも”を扱う話がこれまたそれっぽいなんて影響を及ぼす結果になってしまったのは因果関係としては薄いかもですが、匂わせる色があったことは否めない。

    そもそもこの作品はドラマをアニメーション化したという背景有りきなんですが、それを観ていない人が鑑賞しに行く比率の方が高かったのでは?と思います。実際にどうか統計を取ったわけではないので不明ですけれど、そもそも存在を知ったのはアニメから、という方も当然いらっしゃることでしょう。鳴海もその口です。

    なので、原作を先に知っている人がこの作品についてどういう風に思っているかは不明なので、そのまま観た感想を率直に申し上げますと、まさに”花火の如き作品”だったなぁと。

    夏にぱっと光って咲いて散った

    花火を横から見るか下から見るかなんていう話題に関してよりも、一番話に出てきたのはDAOKO&米津玄師ペアによるエンディングテーマだったのでは?
    というのが個人的に思うところです。

    実際、この映画公開当時からこの曲をやたらとあちこちで聞くことになりましたし、テレビでも相当出演していたのではないでしょうか。

    なので、アニメの出来自体他の人と話をする機会はさほどなかったのですが、正直なところアニメーションとしてのキレイさや美しさというのは劇場で観てよかったと思うレベルでした。
    花火の表現としても、町並みとしても、何より”水”という水の描写はプールを含め絵画的に美しかったように思います。

    ですが、本筋の話については中学生の話にしてはちょっと大人っぽすぎるというか、田舎町なら尚更ギャップを感じるような展開が多く、設定に関してズレを感じてました。
    今の中学生なら普通なのかもですが、到底田舎で「駆け落ち」なんていう言葉を使うのかという甚だ疑問な箇所が拭えなかったり、もどり玉というアイデア自体肯定も否定もあるなぁと思う要素での巻戻り方。

    キレイだけど、ストーリーとしてはなんだか締まってるんだか締まらないんだか。
    カタルシスを感じられずに終幕したので、結局印象に残ったのは絵のキレイさと曲の良さ。

    パッと光って「あ、終わったのか」って感じです。 





    「か・け・お・ち。 --及川なずな」
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