映画レビュー/概要

717本目 007/慰めの報酬/Quantum of Solace
2008年
監督:マーク・フォースター
主演:ダニエル・クレイグ
評価:★★★

あらすじ
ヴェスパーを失い悲嘆に暮れる時間も無く、ジェームズ・ボンドは次の標的を追っていた。
彼女を裏で操っていた謎の人物、『ミスターホワイト』を追うのだが……。

カジノ・ロワイヤルからスタートしたダニエル・クレイグ版007の2作目。
前作のラストからすぐに繋がるストーリーということで、今までのシリーズよりも密接な世界観を展開しているところは◎。

ヴェスパーの下りもそうですし、前作に登場していたキャラクターもしっかりと登場しているので、話の繋がりとしての文句はまったく無し。

ド派手なアクションもバシバシ決めてくれるので、ボンドの活躍は見応え充分。
なんですけど、この作品を思い出そうとしても良くも悪くも浮かばないのが特徴。

実際、ストーリーとしても相当な展開を見せたというわけでもないですし、どっちかというとボンドが少し立ち直るために挟んだストーリー的な位置づけの印象が非常に強いです。

そんな薄味を印象付けたのは、紛れもなく悪役によるものでしょう。

ドミニク・グリーンなんて人も居ましたな

ル・シッフルはボンドの最初の強敵に相応しい要素がいくつもありましたが、今回の敵はそんなに大きな器を持っていなかったようで。

グリーンていう名前からしてエコロジーな感じだしてますけど、実はやばい組織のトップだった、というキャラクター。
見た目も小物悪役って感じだし、これと言って特技も無し。
ボンドの強さが目立つ一方で、彼自身を特筆することもほぼ無しです。

悪役の濃さが作品そのものの印象を決定付けるいい例ではないでしょうか。





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