映画レビュー/概要

741本目 007/ノー・タイム・トゥー・ダイ/No Time to Die
2021年
監督:キャリー・ジョージ・フクナガ
主演:ダニエル・クレイグ
評価:★★★★★

あらすじ
スペクターとの戦いの後、ボンドは引退しマドレーヌと共に過ごしていた。
過去との決別のため、ヴェスパー・リンドの墓を訪れるが、そこにスペクターの残党が現れる。
またもや組織と対峙することになったが、マドレーヌの知られざる過去がボンドの運命を大きく変えていくことになる……。


目次
  • ダニエル・クレイグ史上最高級ボンド
  • さらば、ジェームズ・ボンド



  • ダニエル・クレイグ史上最高級ボンド

    今までボンド作品と言えば暫定で、『ゴールデンアイ』が思い出補正も込みで最高に好きな作品でした。
    が、なんとその記録を塗り替え”そう”になったのが今作です。
    思い出補正は大きいですね。

    そんな子供時代の話はさておき、個人で2番目に好きなボンド作品となった今作。
    何が良いって、
    ・ボンドのアクションがカーアクション含め最高峰
    ・OPからラストまで、過去のボンド作品リスペクトなシーンがめちゃくちゃ多め。ドクターノオ時代のOP映像、ガンバレルシーンを実際の戦闘に組み込むカメラワークなど、観て思わず拍手したくなる場面多すぎ
    ・過去の作品との繋がりが密接すぎる
    ・パロマが半端ない。あんなにもっとシーン追加して欲しいと思うキャラも映画界で中々居ません
    ・言わずもがなストーリー楽しい
    ・テーマソングはいつも通りタイトル通りだけど、観終わると感慨深すぎる
    ・アナデアルマスが2週間しかトレーニングしていないことを実際のシーンに利用しちゃうあたり好き
    ・パロマがマティーニがぶ飲みするシーン好き

    などなど、楽しいシーンが多すぎる……!!!(パロマ推しすぎる)
    一連のダニエル・クレイグ版ボンド作品をキレイにまとめ上げ、鑑賞した後全員に「パロマのシーンが足りない」と言わせるこの作品の力強さ。

    強いて言うなら、ラミ・マレック扮する能面の男がもう少し悪役として活躍して欲しかった感は否めません。
    とはいえ、それを差し引いて余りある楽しさ。最高です。

    さらば、ジェームズ・ボンド

    007シリーズで笑うことはあっても泣くことは一度もありませんでしたが、今作は泣きました。ふつーに泣きました。無理でした。
    ラストがあまりにも切ないし、あんなにキレイに締めくくられたら泣きますよ。

    ヴェスパーに始まり、様々な苦境を乗り越えてきたボンドが最後にあんな運命を辿ってしまうとは、まさに悲劇の主人公ですよ。

    アクションシーンの音楽はめちゃめちゃめちゃかっこ良かったですが、ラストは本当に切なくなるBGMが続き、なおさら感情を揺さぶられました。
    流石ハンス・ジマーと言わざるを得ないです。

    映像も物語も音楽も素晴らしい作品でございました。





    「ボンド、ジェームズ・ボンド。  --007」
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