映画レビュー/概要

405本目 グッドナイト・マミー/Ich seh, ich seh
2014年
監督:ベロニカ・フランツ
主演:スザンネ・ヴェスト
評価:★★

あらすじ
病院から帰ってきた母親。
双子は母の帰りを喜んでいたが、包帯で巻かれた母の様子が以前と違う。

帰ってきた母は、本当に自分たちの親なのか……?
めちゃめちゃシンプルにこの映画を表すと、「表か裏かの二択」かなって思います。
この苦い味を美味しいと捉えられるかどうか。ビールを飲んで美味しいと思える大人かどうかってことですね。うん、ちょっと違う。

このグッドナイト・マミーは、帰ってきた母親がちょっといつもと違う……!?っていう子供視点からスタートして、徐々に母親がとんでもないことになっていってしまう流れ。
なんですけど、徐々に子供側のヤバさに拍車がかかって、今度は母親を応援せざるをえない状況に。

いやもう、その顛末が酷い……。

終始苦い

グロテスク系、もしくは観ている人がじわじわと苦しい気分になるようなタイプの映画が好きな人にとっては抜群ですよね。

鳴海としては、
・母親の正体って一体何?
っていうところを深く掘り下げるタイプの映画だと思って観ていたため、途中で拍子抜けした感はあります。ただ、双子にオチがあること自体は別軸で楽しめそうだと思ったので、そこについても問題無し。

なんですけど、どうにも腑に落ちないことをずるずる引きずってしまい……。

後味の悪さよ

誰もが言ってますけど、この映画の後味の悪さも中々のもんですよね。
確かに、途中の経過を考えればわからんこともないですが、ひたすらに救いが無いまま。

でも、なんだか中途半端だなって思ってしまった要素として、序盤の母親があからさまに怪しい要素を出していますが、これって「母親やべぇ、めっちゃ怪しい。子どもたち大丈夫かな……」って思わせるための要素です。
が、後半のことを考えるとこれって流石にやりすぎな気も(後半に繋がる要素としてマストの描写であれば鳴海の見落としです)。
だって、森の中で服脱ぐ描写である必要は無かったですよね??
それ以外の要素でも別人という認識をする術は十分にありましたし、何より子どもたちが怪しがっていることや、不気味な雰囲気だけで十分伝わるはずです。

それ以外の流れは「うわぁ……なんてこったい……」っていうグロテスクだったり目を背けたくなる展開ばかり。
双子の片方は既に他界していたことを軸にあれこれハマっていくのは確かにわかりやすかったかと思うので、そこをシンプルに面白いと思えた人の評価は高そうですが、鳴海としては前半と後半のズレがもやってしまったため、★2つにて終幕です。





「お前は本当に母親か?」
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