映画レビュー/概要

444本目 サンズ・オブ・ザ・デッド/It Stains the Sands Red
2017年
監督:コリン・ミニハン
主演:ブリタニー・アレン
評価:★★★

あらすじ
ゾンビが世界に蔓延る世界。
恋人がゾンビに襲われ、1人砂漠を逃げまどう中、ひたすらに1体のゾンビに襲われる女性の行く末を描く。
ゾンビ映画。
どれだけレビューしても無限に湧いて出てくるのはまさにゾンビそのもの。
どれだけの監督、脚本家、映画製作会社が目につけたことかってことです。
ゾンビっていうだけで、とりあえずスリリングな展開を期待しちゃうところですが、お粗末な作品も数しれず。

ですが、このサンズ・オブ・ザ・デッドは思いの外な収穫でした。
舞台としては、女性が砂漠で食料、水無しの中、1人のゾンビにずっと追いかけ回されるという作品。

大勢のゾンビから逃げようとするゾンビ映画をお求めの方からすると非常に物足りなく感じるかもしれませんが、一癖あるゾンビ映画をお求めであれば楽しめるでしょう。

尻上がりの面白さ

恋人がゾンビに殺され、途方に暮れつつも一生追ってくるゾンビ。
対抗策を考えようにも、周りにあるのは砂だけ。

正直言うと、最初にゾンビと一悶着あってからはゆらりとウォーキングを観るだけです。ウォーキング・デッドです。
恐れていたゾンビに対して少し愛着が湧くあたり、死霊のえじきを彷彿とさせますよね。
ゾンビ映画特有の人間がゴミっていう下りから更にゾンビに対して親近感が湧いてきます。
これ、主人公のモリーだけじゃなく観ている我々すらそう思えるから面白い。

そして、更に話が進んだところで新事実。
モリーには息子が居るが、その性格ゆえに子供を育てる自信が無く実の姉に預けていた。
飛行場を目指し進んだモリーは果たしてどうなるのか……。

という感じで終盤に進みますが、一緒に旅をしてきて恩のあるゾンビとどう決別するのか。
垣間見える子供に対する感情がどう変化していくのか。
気づけば物語が気になってしょうがない自分が居ました。

ラスト、思いの外

ゾンビ映画なのに、敢えてのネタバレなしでいきます。
どんでん返しがあるとか、大層な伏線回収をしたとかそういうわけではありませんが、最後には謎の達成感?爽快感?を感じたため、記載しないことにしました。

なんというか、あんなモリーが最後にはこんな風に変化するとは……!
っていうねw

ともあれ、風変わりなゾンビ映画をお求めの方。
そして何より、異色な作品をお求めの方には必見です。

この旅を通じてなんらかの成長ができるかも、しれません。





「いつまで着いてくるのよ!  --モリー」

#鳴海の一人でキネマ
#サンズ・オブ・ザ・デッド
#映画レビュー