映画レビュー/概要

722本目 ゴジラ/GODZILLA
1998年
監督:ローランド・エメリッヒ
主演:マシュー・ブロデリック
評価:★★★

あらすじ
南太平洋で、漁船が襲われる事件が発生。
生存者は襲った”何か”をゴジラと呼ぶ。

その後ゴジラは、ニューヨークへと現れ、街を蹂躙しつつ歩みを進めていく。
『ゴジラVSデストロイア』にて、ゴジラが死亡。
悲しみに包まれた日本でしたが、別途進んでいた企画があります。

それが、ハリウッド版ゴジラ!!!
そして監督は『インディペンデンス・デイ』のローランド・エメリッヒ!!!

CGのクオリティについては予告編でも最高。
いつもの着ぐるみじゃないゴジラが映画館のスクリーンで暴れまわるっていうんですから、全ゴジラファンの期待は想像を絶するものだったことでしょう。

が、その期待を裏切る生き物がニューヨークを暴れまわってしまいました……。

声だけ本物

度重なる核実験が、恐ろしい生物を誕生させた、という下りは本家に踏襲しているところですが、それ以外に関してはふつーにジュラシックパークしているだけです。
なので、最低保障としてモンスター・パニック映画の楽しみはあります。
金曜日の夜、なんとなくお酒飲みながらだらだらしたい時にはちょうどいい作品とも言えます。ゴジラとして観なければ。

登場する人物達も凡庸。
情報漏えいの下りもイラっとするだけ。演技も大して。

そんな彼らと一緒にチキンレッグなゴジラがマンハッタンを襲っている話よりも、ジャン・レノがスパイっぽく活動しているのをずっと見ている方がよっぽど面白い。
実際、彼が博士と一緒に行動するようになってからがストーリーの本領発揮。
ポップコーンとコーラが合う映画に早変わり。

ゴジラが死ぬシーンは日本版ではありえないような形なので気にしなくていいです。
むしろ、このストーリーにオキシジェン・デストロイヤーみたいなアイテム出されたら尚更怒りのボルテージが高まったことでしょう。

いやー、出なくてよかった。

マグロ食ってるやつだからね

というわけで、この作品のゴジラは続編が登場することなくおさらば。
アニメーションとして続編はあるそうですが、鳴海はまだ未見です。
どうやらそっちは面白いんだとか。

これを観た東宝制作陣は、「やっぱり日本のゴジラを続けねば!」と思ってくれたので、一度終わったシリーズを再活性化させたという意味では、意義のある作品だったかもしれません。
そして後にモンスターバースが登場することも考えると、この作品があったからこそどんな要素が作中になければならないのか、を思い出させてくれます。

これって、反面教師ってことですよね?

そして更には、『ゴジラ FINALWARS』においては本家ゴジラと対決。
あっさり負けて「やっぱりマグロ食ってるようなのはダメだな」と北村一輝に一蹴されて終了。

余すところなく使われているので、ジラとしては本望でしょう。

総評としては、ゴジラ作品としては天地を揺るがす程のマイナスを与えましたが、映画としての楽しみという点ではそこそこ面白かったりするので★3つという無難な評価にて終了です。





「ゴジラよ!このマヌケ!。  --オードリー・ティモンズ」

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