映画レビュー/概要

394本目 猿の惑星:創世記 ジェネシス/Rise of the Planet of the Apes
2008年
監督:ルパート・ワイアット
主演:ジェームズ・フランコ
評価:★★★

あらすじ
突如ニューヨークの街が火の海と化し、自由の女神の首が街へ吹き飛んできた。
パニックになった一行がカメラでとらえた”謎の招待”とは……。
『猿の惑星』と言えば、SF映画の金字塔として今も輝く伝説のシリーズですが、そんなシリーズの前日譚として位置する作品がこのジェネシスです。
プリクエル・トリロジーとして3部作構成された1作目。

いかにして、猿のリーダーである”シーザー”が生まれたか、というお話。
シリーズをふわっとしか追っていなかった鳴海ですが、全作品鑑賞していなくてもまったく問題無く物語を追うことができました。

ジェームズ・フランコ演じる主人公が、知能のある猿を育てていったのはいいけれど、とあるきっかけによりシーザーが人類に対してヘイトを溜めていく……。というのが大まかな流れです。

映画に出てくる人間なので大抵ろくでもない奴が関わった結果闇落ちっていうのは常套手段みたいなもんですが、シーザーもそのるつぼにまんまと引っかかってしまうわけです。

シーザーが猿でありつつも知能を持っており、そこに人類の発展・可能性を見出していくんですけれど、そこに人のエゴが入ったり醜い部分が入ったりと、「やっぱり人類って地球にとって害悪なのかな??」と思ってしまうほど。
育ての親であるウィルは人類としての良心になり得る立ち位置ではありつつも、果たしてシーザーは……。

シーザー役はやっぱりあの人

アンディ・サーキス。
彼はロード・オブ・ザ・リングのゴラムに代表されるように、数多くのCGキャラクターに命を吹き込んできました。

今作のシーザーも同様に、徐々に自我を持つ猿という大役を任されたわけですが、いかんせん猿なので台本にはセリフが全然なかったそうです。(※厳密には一応ある)

だからこそ、そのバックグラウンドとシーザーの心境を反映させる必要があり、かつ今後の猿の運命を握るリーダーとしての凛とした表情も求められるわけですが、CGキャラへ見事にその意思や感情を感じさせるのは流石の一言。

幼少から成長したシーザーまで、それぞれの”顔”を上手く作り上げているので、これぞ巨匠の技。

ここでもマルフォイ

本編外のところでやたら盛り上がってしまったんですが、マルフォイ役のトム・フェルトンが今作でも性悪キャラを演じる。
本人はとても優しいと思われる人物なんですが、きっとハリー・ポッターシリーズで印象付けられた性悪さによって、そういったキャラのオファーがよく来たんでしょうなぁ。

当人としては今作も楽しんで演じていたようなので何より。
いかんせん相手がアンディ・サーキスがいろんなものを顔にべたべた貼っている役なので、そういうキャラ相手の演技って凄い難しそうな気もするんですが、「黙れバカ猿」って言う時は本当に楽しんで演じているんだなぁと思えるようなシーンの連続だったので、トム・フェルトンのファンにも是非楽しんでいただきたい一作。





「ヤメロ!  --シーザー」

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