映画レビュー/概要

392本目 10クローバーフィールド・レーン/10 Cloverfield Lane
2016年
監督:ダン・トラクテンバーグ
主演:ジョン・グッドマン
評価:★★★

あらすじ
交通事故に遭ったミシェルは気を失ったまま、とある場所に監禁されていた。
そこはハワードという男性の営む農場の地下で、外は”何者か”によって出られない状態になってしまったという。

数日はハワードの世話になり、楽しく時間を過ごすこともあったのだが……。
前作はマーケティングを活かしたPOV怪獣映画として人気を博したんですが、今作はまったくの別物。

監禁された場所から逃げられるか?というハラハラと、外界は本当に”何か”に襲われたのか?そしてその正体は?というところに焦点が当たっています。

なので、お話の繋がりもまったくなく、制作陣曰く「精神的続編」だとか。
でも、”クローバーフィールドユニバース”と呼称するくらいなんですから、今後何か発展性はありそうですね。

途中までの不気味さよりも

主人公のミシェルは事故に遭い、謎の男に監禁された状態になるというSF映画っぽくない出だしから始まり。

疑心暗鬼と恐怖が入り交じるその農場地下で、いかにしてハワードから脱走するか?っていうところを中心に話が進んでいくわけですが、SF映画を期待していた人は終盤まで待つしかありません。
話の端々から推理をしつつ全容を考えていくことはできますが、どちらかというとスリラー・サスペンス的な要素の方が強めです。

ガッツリSFを期待していたら、ちょっと物足りないシーンが続くかも。

最後だけ

そんな顛末のラスト、ようやくお目にかかれるラスボス。
今度は前作からのノリで怪獣映画を想像していた人がガッカリする番。

一体なんじゃこりゃっていう物体が登場し、ミシェルに襲いかかり、あれこれ云々。
そこにたどり着けばちょっと楽しい気がしないでもないですし、そこに至るまでに1作目と関連のありそうなワードはちらほら。

それだけで楽しめるかというと若干微妙な節はありますけれど、そういうシリーズの繋がりを考察していきたい人にとっては楽しめるものになってはいるかと。
次回作でさらに混乱と矛盾が訪れるとは、この時誰も思いもしなかったわけですが……。

というわけで、SF映画の切り口としては面白い試みでありながらも、ちょっと拍子抜けな一幕が続くこともあるので、総評としては★3つにて締めくくりです。





「絶対に開けちゃ駄目だ!  --ハワード」

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