映画レビュー/概要

359本目 ザ・フライ2 二世誕生/The Fly II
1989年
監督:クリス・ウェイラス
主演:エリック・ストルツ
評価:★★★


あらすじ
とある女性から生まれた巨大な卵。
卵から生まれたのは、ブランドルの息子であった。

母親は死亡し、遺児はマーティンと名付けられ育てられた。
彼は研究されながら成長していくが、そこには研究所の所長の企みがあった。

マーティンは所長の思惑に気づき……。


レビューするのもテンションが下がるグロテスク感

一作目の『ザ・フライ』に比べれば可愛い部類に入ってしまうかもしれないが、続編である『ザ・フライ2 二世誕生』も中々の出来栄えになっています。ハエだけに。

レビュー更新日的にはかなり久しぶりであることが否めないんですが、それもそのはず。
「ザ・フライ2のレビューか……。気が進まないな」と、書きあぐねていたのです。
ブログを停滞させてしまう程の面白くなさ、という意味でありません。
精神的にげんなり系映画です。別に『ミスト』みたいに寝れなくなるダメージを受けるわけではないんですが、描写としての”醜さ”が際立つのです。その項目については次に記載しますが。

今作の立ち位置はシンプルで、「ブランドル・フライの子がどのような成長を遂げていくのか」という所に焦点が当てられています。

SF作品としては一作目を踏襲した不気味なシーンも多数収録されていますが、天才博士が堕ちていく姿よりかは普通……という感想。

とりあえず一回観たら満足する続編です。

必観シーン

一作目も相当忘れられないシーンを提供してくれましたが、二作目で頭から離れない所と言えばやはりラストシーン。

悪役所長がとんでもない姿になってしまう結末が、ズバ抜けて忘れられないシーンになってます。
悪いことはするべからず。
マーティンはノーマルな人間に、所長は自分の業に溺れて醜い姿に。
最近(2020年1月頃)の映画では、悪役の方が正義より勝ってしまうという現実を反映させた形が多いですが、『ザ・フライ2』ではしっかりとお仕置きされてしまいます。

グロテスクな見た目になっただけではなく、その後エサを食べようとする姿を見てこっちの心が蹂躙されていくのが手にとるようにわかってしまう。
これぞザ・フライシリーズ。

「他人を利用して自分が利益を得ようとすると、その対価と同等に自身も醜くなってしまうこともある」という教えを説いてくれる素敵な作品ですね(白目)。

ザ・フライ2裏話

今作の裏話を探しましたが、残念ながら全然出てきませんでした。
一作目の話はいいだけネットに蔓延っているのに、二作目のことを探しても、検索結果に出てくるのはブランドル・フライの話ばかり。

一番出てくるのは上述の所長のオチばかり。

なので、今回はあまりお話することもありません。
レビュー結果と同じ、とりま一回観たら別映画を観ましょう。





「僕の変身を見たい?  --マーティン」

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