映画レビュー/概要

297本目 パラノーマル・エンティティ2/GACY HOUSE
2010年
監督:アンソニー・ファンクハウザー
評価:★

33人もの人を殺した殺人鬼、ジョン・ケイシー。
彼が住んでいた家の後に新築の家があった。その霊魂と接触しようとスタッフが現地へと向かう。

霊能力者が降霊術を行おうとするが、そこで恐ろしい事態に直面する……。



頼むよアルバトロス

配給会社って、どうして題名によって人を困らせようとするんでしょうかね。
これはおそらく、映画というジャンルがこの世界に生まれてから人間の世界が終わるまで永遠に続くテーマなんでしょう。

さて、本編に関わる話をあまりしたくないのでこんな出だしになりましたが、今回は『パラノーマル・エンティティ』の続編でもなんでもないのに2という数字を後ろに付けられたホラー作品です。

低予算なのはまったく同じなんですけど。

ゲイシーの家、なんていうタイトルのホラー映画よりも『パラノーマル~』ってついていた方が少なくとも鑑賞される回数は多いでしょうから、ある意味配給会社の商売のやり口は間違っていないわけです。

でも、それによって憤慨する人と100円玉を無駄にする人も増えるわけです。

突撃!隣の殺人鬼

ジョン・ゲイシーという殺人鬼がこの世を去ってから数年。
降霊術を行いゲイシーと会おうなんていう企画を考えた人は中々にクレイジーだと思いますよね。本当にクレイジーなのは脚本家の人だと思うんですが。

だって、ジョン・ゲイシーの家がそのまま残っているならまだしも、新築の別の家になっちゃってますからね。
ゲイシーはそこに居ない可能性の方が高くないっすか?
呪縛霊として存在しているっていうのは確かに考えられないこともないんですけど、それだったらゲイシーの家がまだ残っている設定にした方が、彼の不気味さを助長するには凄い作りやすいと思うんです。

そうしなかったからには何か意図が……と思いきや、別に何も無し。



日本で知らない人も多いかとは

ジョン・ゲイシーというのは、実は実在した人物らしいです。
子供の喜びそうなピエロの格好をすることから、”キラー・クラウン”という名称が付けられていたそうな。

実在の人物をモデルに映画を組み立てるなら、こっちを推して作った方が絶対に面白かったでしょうに。
低予算だからって適当に酔いそうなカメラワークをしておけばいいっていうもんじゃありません。
ブレブレすぎて何を見せたいのかさっぱりわからない作品です。

映画の中身よりジョン・ゲイシーのことを調べた方がいいくらいには、もう二度と観ない作品でしょう。





「いでよ……!」

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