277本目 エルム街の悪夢3 惨劇の館/シリーズの分岐点はまさにここ
映画レビュー/概要
277本目 エルム街の悪夢3 惨劇の館/A Nightmare on Elm Street 3: Dream Warriors1987年
監督:チャック・ラッセル
主演:ロバート・イングランド
評価:★★★★
エルム街での惨劇から5年後。
奇妙な夢を見始めたクリスティンは、精神病院に入ることになってしまう。
そこでクリスティンの話を信じた博士以外にも、彼女に協力しようとしてくれる人物が現れる。
その人物とは、5年前にクリスティンが観ていたような奇妙な夢に悩まされていた、ナンシーであった……。
みんな大好きな三作目
前作『エルム街の悪夢2 フレディの復讐』よりもファンの間では大人気の今作。鳴海としてもこちらの方が非常に印象的で、かつシリーズの中でもシリアスとブラックユーモアの垣根とも呼べる作品になっている。
一作目と二作目は、非常にシリアスな殺し方をしていたのだが、三作目ではコミカルなシーンや血生臭いシーンにもユーモアが足されている。
それを良しとするかどうかで賛否が分かれる所ではあるんですが、その物議を醸す前に言われることがあります。
「四の五の言わず観て」
続編で嬉しい主人公のカムバック
新主人公はクリスティンという、精神病院に入ることを強要されてしまった少女。他にもフレディのことを夢で見てしまう同士が集まる中、そこに助っ人として現れたのが、なんと一作目の主人公であるナンシーです。
バトルものだと最高にクールな展開なんですが、ホラーで同様の流れになってもやっぱり嬉しい。
睡眠と夢に関して学習を重ねたナンシーが、再びフレディと相対するという展開が非常に胸熱!!
二作目が肩透かしをくらった感じではありましたけど、今作が生まれるために必要な要素だったとしたのなら、二作目の評価が少し変わりそうな。
いや、そうでもないです。
二作目は事実の辻褄が合わないことで有名なので、こちらが正統続編的な扱いを受けることが多いのです。
最初に戦って生き残った人物が、再び成長して戦うという流れを二作目でやってダメだったケースというのは……まぁ、ありますけど、今作ではいい意味で適当でしょう。
シリーズ中重要な要素満点
「夢の中に現れる殺人鬼が人殺しを行えればそれでいいじゃん!」っていう人は多いスプラッターホラー作品ですが、シリーズ中かなり重要な要素がふんだんに含まれています。
新主人公であるクリスティンやその友人達、フレディ出生に関する秘密などです。
これらの要素があったからこそ、続編でもそれを受け継いであれこれストーリーが繋がっていったわけです。
それが面白いかどうかは別の話ですけどね!
作品の印象を深くするためにも、キャラクターの掘り下げというのは非常に重要です。
一度だけではなく二度も三度も美味しくした今作は、絶品のスプラッターホラーと呼称してもいいでしょう。
「5,6,十字架持って……。 --フレディの数え歌」
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