映画レビュー/概要

276本目 エルム街の悪夢2 フレディの復讐/A Nightmare on Elm Street 2: Freddy's Revenge
1985年
監督:ジャック・ショルダー
主演:ロバート・イングランド
評価:★★

エルム街での惨劇から5年後。

ナンシーが住んでいた家に、新たな一家が引っ越してきた。
ジェシーはナンシーが残していた日記を観て、自身が毎日見る奇妙な夢と一致していることを知り、フレディが復活しようとしていることを悟るが……。



フレディが戻ってくるぞ!

エルム街の悪夢』が大ヒットし、その続編が作られることはまったく不思議じゃなかった。
昨今の映画事情として、続編があることを前提とした作りをするのが当然であるが、この時の映画プロデューサーもきっと「あんなに売れたんだから、続編出すしかないっしょ!」と、軽くゴーサインを出したに違いない。

興行収入的にはヒットしているが、観客の期待(※主に鳴海の)を必ずしも満たしたかというと、そういうわけではない。

実際、一作目の話はよく聞くんですけど、二作目ってどんな話だっけ?と尋ねると、みんな「えー、あんまり覚えていない」と返答されるのが大半。

さてさて、どんなお話だったか。

メインが男性っていうだけでなんかこれじゃない

ナンシーが住んでいた家に、新たに引っ越してきた家族が居た。
ジェシーはその家でかつて起きた出来事を日記によって知ることになるけど、フレディは結局復活してしまう。

スプラッター描写や、まだまだシリアス調なフレディだが、明るみに出てきたフレディはなんとも怖がることのできない怪しげなオッサン。
バットマンが屋上のプールで泳いでるくらい違和感がある。
パーティ会場でいいだけ暴れるフレディを見ても怖がることはできないっすよね。

夢の中で若者を怖がらせてから殺していくことがエルム街の悪夢の美学なのに、堂々と現実の世界で暴れられても……。

当然ながら、悪夢を見せるというのはシーンとして多数あるんですけど、最後が……。

復活する所は中々にグロい

そもそもスプラッターが苦手な人は観ていないでしょうけど、フレディが復活するシーンは非常にグロい。
作り物だとわかる見た目だけど、気分を害してしまう人は間違いなくいるでしょう。

こういう、作り物なのに生々しさを感じるのが80年台ホラーの良さですよね。
ちゃちなモノで怖がらせようとしているだけだっていう声も当然あるんですけど、それを上手く活用できるかどうかっていう知恵を巡らせるのがまた面白い。

それを上手くこなしたのが一作目だと思うんですけど、今作のエンディングはとんでもない。
前作の二番煎じ+カートゥーン的笑いを足してきて愕然。
伝説の殺人鬼がそんなコメディに走らなくても。

と思っているのも束の間、次回からコメディ路線はスピードを上げて走り抜けることになってしまうことに……。





「3,4,ドアに鍵を掛けて……。  --フレディの数え歌」
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