映画レビュー/概要

247本目 バイオハザードV リトリビューション/Resident Evil: Retribution
2012年
監督:ポール・W・S・アンダーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ
評価:★★

ウェスカーとの戦いが終わり、平和を取り戻す道が見えたかと思った刹那、多数のヘリに乗り込んだアンブレラ社の舞台がアリスへと襲いかかる。
瞬く間に船を占拠し、アリスを護送。

囚われていたアリスだったが、死んだと思われたウェスカーに救出される。
やむを得ず共闘することになったアリスは、アンブレラ社の手から逃れることができるのか。


終わりの始まり

あれだけ大好きな『バイオハザードⅣ アフターライフ』から一転。
中途半端に前作までのキャラクターを伏せて、クローン軍団を使い回し。
背景も使い回し、敵も使い回す。

お世辞にもオリジナリティがある作品とは言えない今作。
これが、シリーズで登場した全キャラクター達の最終決戦の場になる、くらいだったらまだ良かったかもしれないが、それには到底及ばない。

前作で非常に興奮した処刑マジニは二体出てくるけれど、単純に二体出てきて厄介でしょ?どうや?くらいの出し方で、対して苦戦することもなく対戦終了。

これじゃあんまりだ。

ウェスカーの動向がいまいち……。

”あの”レッドクイーンがまたもや敵に。
一作目から苦しめてきた強敵であることはわかっているが、5作目にしてあのレッドクイーンが猛威を振るい、アンブレラ社を乗っ取ったとか言われても、結局人類はAIに屈するターミネーターパターンですか、はいはい、みたいになってしまうだけ。

バイオハザードらしさというより、ジェームズ・キャメロン大好きです!な作品にしか見えなくなってしまう。

ウェスカーが本当にしたかったことは何なのか、それは次回作へ持ち越しとなるわけだが、想像を絶する程ひどい終わり方を迎えるとは、この時鳴海は知る由もなかった……。

一作目のレインが人気なのはわかるけど……。

アリスへと襲いかかる、一作目から三作目まで登場した人物のクローン達。
明らかにレインだけ優遇され、最後のラスボスとなる。

原作で言えば5→4みたいな流れとなり、プラーガが今更出てくる。
都合よく使われたプラーガが超人能力を発揮するのに使われ、主人公達を追い詰める。

あ、はい。な展開。

正直、アクションもストーリーも前作の方がよっぽど楽しい。
途中で出てきた巨大リッカーも今更感があるし、どれもこれも既存のもので、目新しさは皆無であった。

これで、次回作がラストだと言うのだから不安しかない。

この不安、あながち間違いではなかったのである。





「全然変わらないわね。 --アリス」

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