映画レビュー/概要

835本目 ソウX
2023年
監督:ケヴィン・グルタート
主演:トビン・ベル

評価:★★★★

◎やっぱりジグソウの物語を我々は見たかったんだな、思ってしまうような楽しさ。
◯トラップが初期シリーズに近いものになっており、グロテスクな描写でいえばシリーズトップレベルかも?
◯ジョンとジグソウの対比が面白い。人としてのジョンと、殺人鬼であるジグソウの表裏を如実に感じられる。


今回のゲームはあまりにもベリーハード


『ソウ:ザ・ファイナル』でシリーズが完結したかと思えば、レガシーだったりスパイラルだったりと、様々な派生を見せ続けるソウ。
そんな中、「これがソウだ」と言わんばかりの最新作が登場。

ポスターの印象があまりにも濃ゆい今作ですが、まさかこのポスターの内容はただの妄想だったとは……。

今回はジョン・クレイマーがまだ生きている頃、1,2の間に位置する時系列ということで、やっぱり彼の物語を見ている方が楽しいかなぁと思わされる一作でした。
作品として見た時にアイコニックになる悪役が居た方が鑑賞している側としてはワクワクしますよね。
ジグソウ死後のソウシリーズがなんだか物足りないように感じていたのは、つまりそういうことかもしれません。

メキシコ出張編ということで、異国に来たジグソウが治療を受けるというお話ですが、騙された彼は”授業”を始める。
あまりにも酷なゲーム内容が多すぎるので、劇場で観ている時の鳴海は明らかに顔がくしゃくしゃになっていました。絶対に嫌だこんなゲームに参加するの……。
脳みそ取り出すとかできるわけないでしょこんなの……。ソウ3の氷漬けと並ぶくらい嫌いなゲームでした。
※そもそもジグソウのゲームになって参加したくはない。

しかし、今回面白いなと思った要素として、ジグソウが意外と追い詰められるという点にあります。
結局それも算段済というわけなんですが、悪役vs.悪役という構図が結構ハマっており、観ていてどうなるかのハラハラ感をぐっと高めていました。

ストーリーもゲーム内容も(グロいけど)展開としても面白いことが多く、新鮮さも相まってシリーズ中でもトップクラスに楽しめました。

結局伏線を撒いて終了したので、スッキリ終わった感はあまり無かったのですが、とはいえまた続きを観られるということなので楽しみにしたいと思います。





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